依田宣夫の

  日商簿記3級検定試験100%合格目標講座

 

 

     アマゾンで発売

ホップ・ステップ・ジャンプ仕訳法」による簿記3級100%合格目標講座

 

      1500円+税

 

     B5版 330ページ

 

 内 容

 はじめに 

  もくじ

  第1章

  第2章

  第3章

 

 

  簿記3級スマートフォンソフト

    

 HOP!STEP!JUMP!仕訳法

   

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                                           家計会計協会                                        

  

 

 はじめに

 

   今までに、日本で複式簿記に関係する本は、一万冊を超えると言われていますが、

 

複式簿記を取り扱った最初の印刷本は、コロンブスのアメリカ大陸発見後2年の

 

1494年に、レオナルド・ダ・ヴィンチの友人でもあった、イタリアのフランシスコ派の

 

僧侶で数学者のルカ・パチョーリが、数学書「算術、幾何、比及び比例総覧」を著わし、

 

その一部に「計算及び記録要論」と題して、当時ヴェニスで用いられていた簿記法を

 

そのまま解説したものと言われています。

 

複式簿記については、経済学の基本書として有名なサムエルソン経済学()では、

 

付論「会計学の初歩的原理」で「勘定の時代」には会計学を多少知っていることが

 

必要条件として、貸借対照表と損益計算書(所得計算書)についてその重要性を説明しています。

 

(都留重人訳 上巻P166P184 岩波書店1971)

 

また、ドイツの文豪ゲーテも、名作『ヴィルヘルム・マイスターの修行時代』の中で、

 

「複式簿記が商人に与えてくれる利益は計り知れないほどだ。人間の精神が生んだ

 

最高の発明のひとつだね。立派な経営者は誰でも、経営に複式簿記を取り入れるべきなんだ」

 

(山崎章甫訳 上P54 岩波書店)とその有用性を述べた場面はよく知られています。

 

しかし、日本では、現在、複式簿記を理解している人は総人口の5%前後と言われています。

 

複式簿記の重要性を考えると、この割合を50%位まで増加させる必要性があると思います。

 

その理由は、グローバル化が進み、日本の会社が海外へ進出し、逆に海外の会社

 

が日本に進出してきたりしています。同時に、会社が作る決算書も国際会計基準に従って作る時代に

 

なりました。日本でも海外でも、この決算書を作る考え方の基礎は、複式簿記です。複式簿記の

 

考え方によってすべての決算書が作られています。その意味で、まさに、複式簿記は、世界共通の言語だ

 

といえるからです。 

 

また、社会人になると、「会社では、せめて簿記3級程度の知識が必要だよ」と、

 

よく言われます。

 

それは、複式簿記の知識は、社会人としての「基本」であり、

 

    会社に関係している人の「常識」でもあるからです。

 

                           

この本は、複式簿記の重要性を考え、複式簿記をはじめて勉強する方、簿記3級検定試験を

 

受検される方やすでに簿記3級検定試験に合格しているが、忘れてしまった方など社会人として

 

複式簿記の必要性を感じていらっしゃる方のために書かれた本です。

 

  会社は、毎年、財務諸表(決算書)を作成し、多くの利害関係者に開示しています。

 

  この財務諸表(決算書)は、会社の行為すべてと関係しています。

 

 同時に、この会社の財務諸表(決算書)は、複式簿記を基本として作られています。

 

  今は、複式簿記の知識がなくても、パソコンの助けを借りて伝票入力をすれば、

 

 あとは帳簿の作成から決算書まですべてプリントアウトしてくれます。また、より

 

詳しい経営に関する分析資料も出力することが出来ます。

 

  しかし、こんなに便利になったことで問題も起こりました。せっかく揃った決算書や

 

経営の分析資料を十分に使いこなせなくて困っているビジネスパーソンが増えているのです。

 

  そして、その多くの人が、もし、複式簿記の知識を持っていたら、これらの資料を

 

十分に使いこなすことが出来るのにと、残念に思っているのです

 大事なことは、それだけではありません。複式簿記がわかっている、わからないという

 

ことで、仕事の上で評価が左右されます。

 

複式簿記の知識を持っていることは、それだけ価値があることなのです。

 

 複雑化した経済社会の中で、ビジネスパーソンにとって、いまほど簿記的なセンスが必要と

 

 される時代はないのです。

 

しかし、複式簿記では左側を「借方」(かりかた)、右側を「貸方」(かしかた)という

 

簿記用語を使って「仕訳」をするために、複式簿記の勉強をあきらめたり、放棄したり

 

してしまったりした人が多くいます。

 

この「借方」(かりかた)、「貸方」(かしかた)という簿記用語は、現在では、特別の

 

意味を持っていないと言われていますが、企業会計上の共通の呼び方なので、変更することはできません。

 

複式簿記の原点は、取引を「仕訳」することです。「仕訳」が出来れば、後は分類・

 

集計して決算書を作るだけです。

 

そこで、今回、わたしは、「借方」(かりかた)・「貸方」(かしかた)という言葉を使

 

わずに、「左側」(ひだりがわ)、「右側」(みぎがわ)という用語を使って、「仕訳の2つのルール」と

 

「ホップ・ステップ・ジャンプ仕訳法」を利用して、複式簿記の仕訳の仕組みを理解する方法を考案しました。

 

複式簿記の仕訳の仕組みを理解することが必要なので、これが理解出来たら、「借方」(かりかた)

 

「貸方」(かしかた)という用語を使ってください。

 

複式簿記は会社、個人商店や家庭という会計主体の経営に必要な会計情報(決算書)を作る

 

ためのツール(技術)です。

 

 会計とは、特定の経済主体の構成員が営む経済活動およびこれに関連する経済的事象を、主として貨幣額で測定し

 

 かつ伝達する行為で、会計の目的、内容は、経済主体を構成する人たちの意思や要求によって決まるものであり、

 

 この意思や要求は、時代と環境の変化によって常に変わるものとされています。

 

また、経済主体の構成員である会社、個人商店や家庭のことを会計主体といいます。

 

会計主体ごとに必要とする会計情報は異なります。

 

会計主体と複式簿記との関係は、次のようになります。

   

経済主体

 会計主体

 複式簿記

 決算報告書

 

 政 府

    ―

    ―

地方公共団体

    ―

    ―

法人

営利法人(株式会社など)

簿記1級・簿記2級

財務諸表

非営利法人(社団など)

 ―

 ―

 

個人

個人事業者

簿記3級

財務諸表

給与所得者

家庭簿記

家庭決算書

その他個人(年金など)

家庭簿記

家庭決算書

 

  

  簿記3級は、個人事業者を対象としています。個人事業者とは、個人商店、個人メーカーなど、

 

 個人の自由意志を持って、自己の計算と危険において独立し、利益を得ることを目的として継続反復して

 

 事業をする人のことをいいます。

 

 個人事業者の財務諸表(決算書)は、貸借対照表と損益計算書から構成されています。

 

 

    貸借対照表

科目

借方

科目

貸方

資産

1000

負債

700

 

 

純資産

300

 

 

(資本金)

(250)

 

 

(当期純利益)

 (30)

 

損益計算書

科目

金額

収益

850

費用

820

当期純利益

 30

 

  

簿記3級検定試験では個人事業者の取引に関する仕訳、帳簿組織、試算表、伝票や精算表について、

 

全般にわたって出題されます。試験の概要は以下の通りです。

 

(1)出題傾向

第1問 仕訳問題

第2問 帳簿問題

第3問 試算表問題

第4問 伝票問題

第5問 精算表問題

 

(2)試験時間と合格点数

   試験時間  120

   100点中70点以上取れば合格

 

(3)試験回数

年3回(2月、6月、11月)

 

(4)出願先

      受験希望地の商工会議所

 

(5)試験料

現在 2,570円(税込み)

 

この本では、第1章で、はじめて勉強する方のための入門編として「簿記物語」で複式簿記をやさしく解説し、

 

第2章、第3章で簿記3級検定試験に合格するための基本から試験対策まで出題傾向に合わせて練習問題を

 

中心に分かりやすく解説しております。

 

 この本が、複式簿記をはじめて勉強する方や簿記3級検定試験を受検される方をはじめ、多くの

 

 ビジネスパーソンの方々にとって、お役に立てば幸いです。

                                                 

2017年2月                   依田宣夫

 

 

 

 

 

参考

ホップ・ステップ・ジャンプ仕訳法はスマートフォンでも販売されています。