依田宣夫の一言コラム

   

 第1701回から第1710回 





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国庫歳入歳出状況(令和5年度 令和6年5月分

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第1701回

「日本の財政」一般会計税収、歳出総額及び公債発行額の推移



第1710回 国庫歳入歳出状況(令和5年度 令和6年5月分)

  令和6年7月19日 財務省

       国庫歳入歳出状況(令和5年度 令和6年5月分)

   

財務省において各省各庁からの報告をとりまとめた令和5年度の令和6年5月末における国庫歳入歳出状況は、

  次のとおりである
。



1一般会計

(1)歳入

単位 千円(千円未満切捨)
科目 歳入予算額 収納済歳入額 歳入予算額と収納
済歳入額との差
(△は減)
収入歩合(%)
本月分 前月までの累計 計
租税及印紙収入 69,611,000,000 2,642,731,859 49,022,842,327 51,665,574,187 △ 17,945,425,812 74.2
租税 68,635,000,000 2,536,911,687 48,121,174,743 50,658,086,431 △ 17,976,913,568 73.8
所得税 21,295,000,000 1,074,339,307 17,707,373,678 18,781,712,986 △ 2,513,287,013 88.1
法人税 14,662,000,000 253,806,572 7,422,249,739 7,676,056,312 △ 6,985,943,687 52.3
相続税 3,142,000,000 403,043,481 2,739,919,277 3,142,962,759 962,759 100.0
消費税 22,992,000,000 567,448,710 15,170,149,678 15,737,598,389 △ 7,254,401,610 68.4
酒税 1,180,000,000 10,309,948 934,709,360 945,019,308 △ 234,980,691 80.0
たばこ税 935,000,000 10,887,067 815,213,696 826,100,764 △ 108,899,235 88.3
揮発油税 2,100,000,000 78,976,484 1,505,333,883 1,584,310,367 △ 515,689,632 75.4
石油ガス税 5,000,000 278,458 3,456,602 3,735,060 △ 1,264,939 74.7
航空機燃料税 34,000,000 848,695 27,060,280 27,908,975 △ 6,091,024 82.0
石油石炭税 647,000,000 41,407,216 424,007,928 465,415,145 △ 181,584,854 71.9
電源開発促進税 324,000,000 1,093,725 253,060,948 254,154,674 △ 69,845,325 78.4
自動車重量税 378,000,000 33,947,647 312,341,306 346,288,953 △ 31,711,046 91.6
国際観光旅客税 20,000,000 3,201,222 28,556,181 31,757,404 11,757,404 158.7
関税 911,000,000 56,560,100 769,335,650 825,895,750 △ 85,104,249 90.6
とん税 10,000,000 762,449 8,398,031 9,160,480 △ 839,519 91.6
地価税 - 600 8,497 9,097 9,097 -
印紙収入            
印紙収入 976,000,000 105,820,171 901,667,583 1,007,487,755 31,487,755 103.2
官業益金及官業収入            
官業収入 50,567,378 △ 114 58,016,325 58,016,211 7,448,833 114.7
政府資産整理収入 690,617,211 117 763,620,654 763,620,771 73,003,560 110.5
国有財産処分収入 465,049,207 117 493,009,407 493,009,524 27,960,317 106.0
回収金等収入 225,568,004 - 270,611,246 270,611,246 45,043,242 119.9
雑収入 9,339,125,089 2,172,833,217 8,789,084,210 10,961,917,428 1,622,792,339 117.3
国有財産利用収入 119,470,559 62 149,819,432 149,819,495 30,348,936 125.4
納付金 1,629,221,486 2,172,854,776 679,659,456 2,852,514,232 1,223,292,746 175.0
諸収入 7,590,433,044 △ 21,621 7,959,605,321 7,959,583,700 369,150,656 104.8
公債金            
公債金 44,498,000,000 - 32,797,999,782 32,797,999,782 △ 11,700,000,217 73.7
前年度剰余金受入            
前年度剰余金受入 3,391,090,153 - 21,343,914,541 21,343,914,541 17,952,824,388 629.4
合計 127,580,399,831 4,815,565,080 112,775,477,842 117,591,042,922 △ 9,989,356,908 92.1


(2)歳出

単位 千円(千円未満切捨)
所管 歳出予算現額 支出済歳出額 歳出予算残額 支出
歩合
(%)
本月分 前月までの累計 計
皇室費 6,988,608 - 6,170,823 6,170,823 817,784 88.2
国会 139,435,928 - 129,263,257 129,263,257 10,172,671 92.7
裁判所 333,066,464 - 309,396,122 309,396,122 23,670,341 92.8
会計検査院 18,122,897 - 16,469,386 16,469,386 1,653,511 90.8
内閣 181,609,574 - 144,556,019 144,556,019 37,053,554 79.5
内閣府 6,511,164,543 280 4,522,100,744 4,522,101,024 1,989,063,518 69.4
デジタル庁 269,476,495 - 161,422,614 161,422,614 108,053,881 59.9
総務省 22,919,257,420 - 21,518,393,357 21,518,393,357 1,400,864,063 93.8
法務省 887,964,538 △19 813,105,600 813,105,581 74,858,957 91.5
外務省 1,133,393,119 - 978,663,590 978,663,590 154,729,529 86.3
財務省 33,361,420,774 342,543,964 31,081,300,052 31,423,844,017 1,937,576,757 94.1
文部科学省 7,808,215,130 △622 6,720,609,452 6,720,608,830 1,087,606,299 86.0
厚生労働省 36,324,480,026 2,004 32,723,249,737 32,723,251,741 3,601,228,285 90.0
農林水産省 4,138,587,917 7,800,755 3,126,515,929 3,134,316,685 1,004,271,232 75.7
経済産業省 10,564,600,376 121 9,064,879,342 9,064,879,463 1,499,720,912 85.8
国土交通省 12,086,683,242 △20 8,251,899,336 8,251,899,315 3,834,783,927 68.2
環境省 673,793,525 - 499,112,052 499,112,052 174,681,472 74.0
防衛省 8,174,963,633 - 7,161,395,595 7,161,395,595 1,013,568,038 87.6
合計 145,533,224,217 350,346,463 127,228,503,015 127,578,849,479 17,954,374,738 87.6


2 特別会計

単位 千円(千円未満切捨)
会計名 歳入予算額
又は
歳出予算現額
収納済歳入額又は支出済歳出額 歳入予算額と収
納済歳入額との
差(△は減)又は歳出予算残額
収入歩合又は支出歩合(%)
本月分 前月までの累計 計
交付税及び譲与税配付金            
歳入 52,348,578,333 126,882,596 51,813,787,521 51,940,670,117 △ 407,908,215 99.2
歳出 52,250,637,254 - 51,661,767,006 51,661,767,006 588,870,247 98.8
地震再保険            
歳入 108,980,454 - 109,166,297 109,166,297 185,843 100.1
歳出 108,980,454 - 9,295,464 9,295,464 99,684,989 8.5
国債整理基金            
歳入 236,005,037,202 310,694,587 234,172,318,050 234,483,012,638 △ 1,522,024,563 99.3
歳出 239,062,958,508 - 231,413,090,900 231,413,090,900 7,649,867,607 96.8
外国為替資金            
歳入 2,988,136,336 - 5,249,576,653 5,249,576,653 2,261,440,317 175.6
歳出 2,419,319,219 5,760 1,361,256,779 1,361,262,540 1,058,056,678 56.2
財政投融資            
財政融資資金勘定            
歳入 15,262,730,477 - 13,213,803,776 13,213,803,776 △ 2,048,926,700 86.5
歳出 15,262,730,477 28,488 13,187,605,966 13,187,634,455 2,075,096,021 86.4
投資勘定            
歳入 1,095,235,402 - 1,148,061,386 1,148,061,386 52,825,984 104.8
歳出 1,008,116,610 26 814,421,922 814,421,949 193,694,660 80.7
特定国有財産整備勘定            
歳入 70,044,264 3 57,403,766 57,403,770 △ 12,640,493 81.9
歳出 23,055,252 △ 37 21,307,276 21,307,239 1,748,013 92.4
エネルギー対策            
エネルギー需給勘定            
歳入 4,099,518,104 196,722,587 4,315,189,738 4,511,912,326 412,394,222 110.0
歳出 4,420,349,458 11,188,325 3,293,030,825 3,304,219,150 1,116,130,307 74.7
電源開発促進勘定            
歳入 359,357,280 11,183,660 393,095,206 404,278,867 44,921,587 112.5
歳出 384,282,795 △ 118 339,192,258 339,192,140 45,090,655 88.2
原子力損害賠償支援勘定            
歳入 10,937,846,597 - 8,620,629,255 8,620,629,255 △ 2,317,217,341 78.8
歳出 10,937,846,597 - 8,579,327,339 8,579,327,339 2,358,519,257 78.4
労働保険            
労災勘定            
歳入 1,223,192,987 46,146,308 1,181,570,990 1,227,717,298 4,524,311 100.3
歳出 1,073,928,111 △ 1,474 1,004,401,720 1,004,400,246 69,527,865 93.5
雇用勘定            
歳入 3,649,437,987 3,707,164 3,484,844,124 3,488,551,288 △ 160,886,698 95.5
歳出 3,591,495,198 △ 1,771 2,657,057,395 2,657,055,624 934,439,574 73.9
徴収勘定            
歳入 4,079,670,577 14,078 4,182,618,893 4,182,632,971 102,962,394 102.5
歳出 4,079,670,577 49,854,576 4,015,703,787 4,065,558,363 14,112,213 99.6
年金            
基礎年金勘定            
歳入 28,854,982,070 - 25,556,538,674 25,556,538,674 △ 3,298,443,395 88.5
歳出 28,854,982,070 - 25,063,332,169 25,063,332,169 3,791,649,900 86.8
国民年金勘定            
歳入 3,925,803,588 - 3,741,075,919 3,741,075,919 △ 184,727,668 95.2
歳出 3,925,803,588 - 3,503,287,483 3,503,287,483 422,516,104 89.2
厚生年金勘定            
歳入 50,408,732,452 - 49,070,073,291 49,070,073,291 △ 1,338,659,160 97.3
歳出 50,408,732,452 - 46,708,418,955 46,708,418,955 3,700,313,496 92.6
健康勘定            
歳入 12,514,890,322 - 12,974,223,094 12,974,223,094 459,332,772 103.6
歳出 12,514,890,322 - 12,509,463,150 12,509,463,150 5,427,171 99.9
子ども・子育て支援勘定            
歳入 3,435,949,192 △ 73,689 3,609,650,082 3,609,576,393 173,627,201 105.0
歳出 3,447,639,810 - 3,200,893,898 3,200,893,898 246,745,911 92.8
業務勘定            
歳入 456,792,361 △ 121 514,870,208 514,870,086 58,077,725 112.7
歳出 456,847,436 △ 2 416,826,102 416,826,100 40,021,335 91.2
食料安定供給            
農業経営安定勘定            
歳入 251,423,994 77,631 252,527,988 252,605,620 1,181,626 100.4
歳出 251,423,994 54,632 206,499,748 206,554,380 44,869,613 82.1
食糧管理勘定            
歳入 1,114,801,701 - 793,595,911 793,595,911 △ 321,205,789 71.1
歳出 1,122,001,272 506,358 776,407,366 776,913,725 345,087,547 69.2
農業再保険勘定            
歳入 104,406,935 7,723,124 69,153,337 76,876,461 △ 27,530,473 73.6
歳出 104,199,562 - 66,483,458 66,483,458 37,716,103 63.8
漁船再保険勘定            
歳入 7,960,745 - 9,486,038 9,486,038 1,525,293 119.1
歳出 6,903,480 - 4,752,323 4,752,323 2,151,156 68.8
漁業共済保険勘定            
歳入 14,605,178 - 12,725,968 12,725,968 △ 1,879,209 87.1
歳出 12,879,124 - 12,139,905 12,139,905 739,218 94.2
業務勘定            
歳入 14,720,490 560,990 12,648,148 13,209,139 △ 1,511,350 89.7
歳出 14,720,490 - 13,209,139 13,209,139 1,511,350 89.7
国営土地改良事業勘定            
歳入 11,104,433 - 12,821,505 12,821,505 1,717,072 115.4
歳出 16,009,161 - 12,599,308 12,599,308 3,409,853 78.7
国有林野事業債務管理            
歳入 343,032,560 - 342,956,922 342,956,922 △ 75,637 99.9
歳出 343,032,560 - 342,956,922 342,956,922 75,637 99.9
特許            
歳入 218,141,685 244,404 236,112,189 236,356,593 18,214,908 108.3
歳出 149,501,960 △ 2 138,547,416 138,547,413 10,954,547 92.6
自動車安全            
自動車事故対策勘定            
歳入 84,288,598 △ 795,634 87,164,567 86,368,933 2,080,335 102.4
歳出 24,056,998 125,777 19,969,437 20,095,215 3,961,782 83.5
自動車検査登録勘定            
歳入 45,782,446 125,777 48,347,820 48,473,598 2,691,152 105.8
歳出 41,443,085 20 39,115,981 39,116,002 2,327,082 94.3
空港整備勘定            
歳入 392,769,517 - 460,162,471 460,162,471 67,392,954 117.1
歳出 471,461,307 - 376,154,031 376,154,031 95,307,276 79.7
東日本大震災復興            
歳入 798,464,800 77,872,341 781,329,450 859,201,792 60,736,992 107.6
歳出 861,669,492 187,781,147 516,405,002 704,186,149 157,483,342 81.7


(参考)沖縄振興開発金融公庫等収入支出状況調

単位 千円(千円未満切捨)
機関名 収入予算額
又は
支出予算現額
収入済額又は支出済額 収入予算額と収入済額との差(△は減) 又は
支出予算残額
収入歩合又は支出歩合(%)
本月分 前月までの累計 計
沖縄振興開発金融公庫            
収入 14,089,009 - 13,505,664 13,505,664 △ 583,344 95.8
支出 10,030,816 - 8,640,576 8,640,576 1,390,239 86.1
株式会社日本政策金融公庫            
国民一般向け業務            
収入 193,168,709 - 130,477,239 130,477,239 △ 62,691,469 67.5
支出 106,855,324 - 75,424,801 75,424,801 31,430,522 70.5
農林水産業者向け業務            
収入 43,127,213 - 49,305,481 49,305,481 6,178,268 114.3
支出 40,012,285 - 33,289,906 33,289,906 6,722,378 83.1
中小企業者向け業務            
収入 150,005,422 - 79,501,152 79,501,152 △ 70,504,269 52.9
支出 54,217,325 - 32,366,553 32,366,553 21,850,771 59.6
信用保険等業務            
収入 300,853,092 - 236,425,666 236,425,666 △ 64,427,425 78.5
支出 849,435,927 - 392,801,864 392,801,864 456,634,062 46.2
危機対応円滑化業務            
収入 12,484,333 - 7,672,494 7,672,494 △ 4,811,838 61.4
支出 105,937,344 - 39,572,287 39,572,287 66,365,056 37.3
特定事業等促進円滑化業務            
収入 4,087,550 - 267,011 267,011 △ 3,820,538 6.5
支出 4,087,549 - 266,714 266,714 3,820,834 6.5
株式会社国際協力銀行            
収入 1,363,395,424 - 1,290,923,459 1,290,923,459 △ 72,471,964 94.6
支出 1,329,702,421 - 1,133,407,097 1,133,407,097 196,295,323 85.2
独立行政法人国際協力機構有償資金協力部門            
収入 152,876,843 - 168,407,988 168,407,988 15,531,145 110.1
支出 145,880,712 - 100,660,785 100,660,785 45,219,926 69.0

(注)本表は、各機関からの通知により記載したものである。







第1709回 令和6年7月 概算値人口推計総数1億2396万人男6030万人女6366万人


  人口推計(令和6年(2024年)2月確定値、令和6年(2024年)7月概算値)

 
(2024年7月19日公表)
総務省

    令和6年(2024年)7月概算値 (2024年7月19日公表)

 
        男女計      男        女

     1億2396万人    6030万人      6366万人



 働く人(就業者)

 (2022年の就業構造基本調査)

   男女計      男        女

    6706万人       3670万6千人     3035万4千人

 (参考)

  
 国債及び借入金現在高(令和6年3月末現在)

    12,971,615億円
  12,971,615

    国民一人当たり債務金額

     
 12,971,615億円÷ 1億2396万人 ≒1,046万円



      (2024年7月19日公表)
総務省

≪ポイント≫

   【2024年(令和6年)7月1日現在(概算値)】
    <総人口> 1億2396万人で、前年同月に比べ減少                           ▲55万人     (▲0.44%)
   【2024年(令和6年)2月1日現在(確定値)】
    <総人口> 1億2410万5千人で、前年同月に比べ減少                  ▲52万6千人      (▲0.42%)
            ・15歳未満人口は       1405万6千人で、前年同月に比べ減少       ▲33万9千人    (▲2.35%)    
            ・15〜64歳人口は        7382万人で、前年同月に比べ減少            ▲23万6千人      (▲0.32%)
            ・65歳以上人口は       3622万9千人で、前年同月に比べ増加            4万9千人  ( 0.14%)
             うち75歳以上人口は 2032万2千人で、前年同月に比べ増加          73万人     (   3.73%)
           <日本人人口> 1億2088万5千人で、前年同月に比べ減少         ▲83万7千人      (▲0.69%)

 

総人口の推移





  • (2) 男女共同参画社会基本法の仕組み

  • 男女共同参画社会基本法においては,男女共同参画社会の形成に関する基本理念として,

  • �|暴�の人権の尊重,

  • �⊆匆颪砲�ける制度又は慣行についての配慮,

  • ��政策等の立案及び決 定への共同参画,

  • �げ板軅験茲砲�ける活動と他の活動の両立,

  • �ス餾歸�協調
  • という5つの理念を定め,この基本理念にのっとり,国や地方公共団体は男女共同参画社会の
  • 形成の促進に 関する施策を策定・実施すること,国民は男女共同参画社会の形成に寄与する
  • ように努めることという,それぞれの責務を明らかにしている。 その上で,男女共同参画基本
  • 計画等の策定,施策の策定等に当たっての配慮,国民の理解の促進,苦情の処理等,調査研究,
  • 国際的協調のための措置,地方公共団体及び民間の団体 に対する支援など施策の基本となる
  • 事項について規定している。

政治分野における男女共同参画の推進に関する法律(平成30年法律第28号)
〔平成30年5月23日公布・施行〕
(目的)

第一条 この法律は、 社会の対等な構成員である男女が公選による公職又は内閣総理大臣その他の国務大臣、 内閣官房副長官、 内閣総理大臣補佐官、副大臣、大臣政務官若しくは大臣補佐官若しくは副知事若しくは副市町村長の職(次条において「公選による公職等」という。)にある者として国又は地方公共団体における政策の立案及び決定に共同して参画する機会が確保されること(以下「政治分野における男女共同参画」という。)が、その立案及び決定において多様な国民の意見が的確に反映されるために一層重要となることに鑑み、男女共同参画社会基本法(平成十一年法律第七十八号)の基本理念にのっとり、政治分野における男女共同参画の推進について、その基本原則を定め、並びに国及び地方公共団体の責務等を明らかにするとともに政治分野における男女共同参画の推進に関する施策の基本となる事項を定めることにより、政治分野における男女共同参画を効果的かつ積極的に推進し、もって男女が共同して参画する民主政治の発展に寄与することを目的とする。








第1708回 2020年基準 消費者物価指数全国2024年(令和6年)6月分


     2020年基準 消費者物価指数全国2024年(令和6年)6月分

     (2024年7月19日公表)総務省

≪ポイント≫

 (1)  総合指数は2020年を100として108.2
    前年同月比は2.8%の上昇  
 (2)  生鮮食品を除く総合指数は107.8
    前年同月比は2.6%の上昇   
 (3)  生鮮食品及びエネルギーを除く総合指数は106.6
    前年同月比は2.2%の上昇  

 


  7/19(金) 9:00配信共同通信 

   6月全国物価2.6%上昇 伸び率2カ月連続拡大

 総務省が19日発表した6月の全国消費者物価指数(2020年=100、生鮮食品を除く)は107.8となり、前年同月と比べ2.6%上昇した。
伸び率は4月が2.2%、5月は2.5%だったが2カ月連続で拡大した。
政府による補助金が減額となった影響で、電気とガスの料金が値上がりした。
項目別では、電気代が13.4%、都市ガス代は3.7%それぞれ上がった。
生鮮食品を除く食料は2.8%の上昇となった。
















第1707回 責任という倫理 不安の時代に問う

 財務省 「ファイナンス」令和6年4月号

   ファイナンスライブラリー

    評者 渡部 晶


  國部 克彦/後藤 玲子 編著

   責任という倫理 不安の時代に問う

ミネルヴァ書房 2023年8月 定価 本体3,800円+税



本書の扉裏には「国際紛争、経済格差の拡大、そしてパ ンデミック。
文明社会が容易に解答を見出せない問題に直面するなか、求められている倫理とはどのようなものなの だろうか。
本書はこの問いに応答するための鍵概念として 『責任』に着目する。
リスク社会、政策決定、政治過程、 隣人、公平、ジェンダー、企業といった領域に生じている 問題を分析するなかで、『責任』という手垢のついた概念 を再検討し、時代に対応した形に鍛えなおすことで、問題解決への糸口を探っていく。
新たな時代の倫理を示す、総合的研究の成果。」とある。
編者らによれば、「哲学、法学、 経済学、経営学、会計学の研究者が、コロナ禍の不安な時代背景のもとで、それぞれの立場から『責任』について議論したもの」である。
「人文社会科学の領域も、自然科学 と同様に学問の縦割りが進行しており、相互の研究交流は驚くほど細くなって」いるという。「しかし、責任や倫理 という社会の基底的な概念は、細分化した学問分野だけでは十分に捉えることができ」ない。
そのため、「私たちのささやかな試みが、この閉塞状況に一縷の望みをつなぐこ とができれば、これほど嬉しいことは」ないとする。

本書の構成は、
はしがき、
序章 現代的な不安と責任という倫理(國部克彦・神戸大学大学院経営学研究科教授)、
1章 リスク社会における責任と倫理―混乱を克服する ために(國部克彦)、
第2章 許容可能なリスクの責任ある 決定―費用便益分析と契約主義(瀧川裕英・東京大学大 学院法学研究科教授)、
第3章 公共政策と責任―コロ ナ禍の政策過程(山本清・東京大学名誉教授)、
第4章  隣人への責任―ケイパビリティと「外出自粛」(後藤玲 子・帝京大学経済学部経済学科・先端総合研究機構教授)、
第5章 責任の基盤としての自制―アダム・スミスと「公平な観察者」(金森絵里・立命館大学経営学部教授)、
第6章 ジェンダー正義への責任―ロールズ「財産所有のデ モクラシー」の可能性(神島裕子・立命館大学総合心理学 部教授
第7章 企業の社会的責任の展開―レスポン シビリティを組み込むために(國部克彦)、
終章 責任とい う倫理が成立する条件(後藤玲子)、
索引、となっている。

編者の1人である國部教授は、「序章」にて、諸論考の 共通点について「未来に対する人間の主体的な行為が人間の責任として求められることと、そのために必要な倫理的な思考の道筋と、それを支える制度のあり方である」と 整理する。
そして、1979年に世に問われた哲学者ハン ス・ヨナスの『責任という原理』の言葉を引きながら、 「現代的な不安に対処するためには、人間という存在が人間に『突きつけられる要求に対して開かれている』ことが 必要である。
ヨナスはそれを『人間の未来に対する責任の 目標』であると主張する。
その目標が人類に共有されるとき、目標は倫理として人の行為を支援することになるであ ろう」とする。
また、もう1人の編者後藤教授は、「終章」 にて、責任概念には、「倫理としての責任」と「財として の責任」の2つの側面があり、その2つが交錯性を持つとする。
また、「悪」を「悪」として同定し、加害主体の応答責任の無限性を無効にすることなく、被害者の抱え込まされた損害を能うる限り補償すること、すなわち、誠意を もって死者を悼み、生者の生存を支えること、という責任 のあり方を提示する。
この論点につき昨年12月2日に出版を記念して開催されたシンポジウムでは批判的な意見が強く述べられたが、今後とも冷静な議論の中で鍛え上げ られていくことを期待したい。
なお、評者は、以前、J.E.ミードの『理性的急進主義者 の経済政策―混合経済の提言』を紹介する機会を『ケイ ンズとその時代を読む』(大瀧雅之・加藤晋編 東京大学出版会 2017年)の中でいただいたことがある。
ミード が提唱した「財産所有のデモクラシー」について、第6章 でロールズを通じて現代的課題として考察がなされている ことに深い感慨を持った。
この構想の根底に「私たちが他 者と共に生きる存在者としての責任を引き受けることに依 存している」ことがあるという指摘にも頷かされた。











第1706回 2022年5月〜2024年5月二人以上の世帯消費支出月別推移

   
  2022年5月〜2024年5月

 二人以上の世帯消費支出月別推移 
 

    主  要  家  計  指  標 二  人  以  上  の  世  帯

世帯人員
(人)
(品目分類)
実数(円) 消費支出 消費支出(除く住居等※) 食 料 住 居 光 熱
水 道
家 具
家事用品
被 服及 び履 物 保健医療 交 通
通 信
教 育 教養娯楽 その他の
消費支出
うち諸雑費 財・サービス支出計 内
サービス
2022年 5 月 2.91 287,687 250,374 82,066 17,495 23,879 12,685 9,960 13,859 40,384 10,447 28,155 48,757 25,546 264,475 107,941
6 2.91 276,885 239,810 78,160 22,101 20,753 12,829 9,303 15,372 38,655 7,541 27,278 44,892 24,761 256,754 106,972
7 2.91 285,313 248,303 82,750 20,625 19,207 14,153 9,137 15,162 42,133 8,753 27,705 45,687 26,706 266,331 108,272
8 2.91 289,974 253,691 85,949 18,059 21,341 13,010 7,218 15,696 42,384 7,997 30,826 47,495 26,953 269,433 111,011
9 2.91 280,999 245,020 80,789 17,679 21,893 12,711 7,594 14,289 40,104 13,946 26,338 45,657 24,352 259,694 105,669
10 2.91 298,006 260,251 84,151 19,482 22,335 12,646 11,339 15,527 41,346 14,023 28,459 48,699 26,513 275,820 115,849
11 2.90 285,947 248,187 81,509 21,000 22,265 12,346 10,547 15,828 41,340 7,928 28,104 45,080 25,255 266,122 107,724
12 2.90 328,114 292,897 102,662 20,056 25,806 15,366 12,043 15,777 41,004 11,219 31,544 52,635 29,809 305,288 114,971
2023年 1 月 2.90 301,646 256,599 81,152 16,230 33,465 11,425 10,203 13,186 45,610 7,767 28,459 54,151 26,007 273,503 104,245
2 2.90 272,214 240,756 76,771 15,499 35,275 9,800 7,168 13,372 39,746 8,513 25,491 40,578 22,701 254,337 96,693
3 2.90 312,758 271,001 84,743 17,315 32,022 11,801 11,097 15,748 48,448 10,731 31,775 49,077 24,994 288,675 111,363
4 2.90 303,076 266,034 82,565 15,660 26,419 11,124 9,907 14,572 43,908 19,618 30,837 48,466 24,276 278,885 117,592
5 2.90 286,443 255,837 86,750 17,498 22,820 12,658 9,848 13,810 36,564 11,632 30,192 44,671 24,717 266,489 111,732
6 2.90 275,545 237,431 81,412 22,311 19,505 11,478 9,248 14,408 41,057 6,905 27,528 41,691 24,712 258,566 105,872
7 2.90 281,736 249,943 87,528 17,441 17,911 15,397 10,166 14,324 40,865 7,111 28,232 42,760 25,074 264,050 105,327
8 2.89 293,161 254,809 91,014 19,620 18,624 13,219 7,089 14,260 43,843 6,999 33,366 45,127 25,234 273,268 112,680
9 2.89 282,969 246,214 84,837 16,339 18,860 11,517 6,417 14,416 46,647 12,758 27,114 44,064 25,637 264,542 109,002
10 2.89 301,974 260,690 87,387 21,540 19,668 11,776 10,542 16,309 44,950 15,703 30,231 43,869 24,094 282,199 119,770
11 2.89 286,922 254,130 86,395 16,939 19,576 13,712 12,514 15,697 40,294 7,150 30,317 44,329 25,305 267,897 106,239
12 2.89 329,518 291,505 108,101 19,761 22,119 14,595 11,525 16,633 42,121 10,492 33,639 50,533 27,279 306,264 115,152
2024年 1 月 2.89 289,467 251,628 83,399 13,274 26,109 11,952 10,699 14,592 40,814 10,202 27,673 50,753 24,646 263,360 103,504
2 2.89 279,868 246,720 82,072 17,270 27,860 10,095 8,206 14,893 40,442 12,199 26,955 39,876 23,195 263,187 105,391
3 2.89 318,713 273,842 90,461 16,592 27,616 12,119 11,434 15,868 51,214 12,085 32,111 49,214 26,387 295,886 113,035
4 2.88 313,300 273,702 83,816 16,482 25,614 11,619 11,269 14,929 40,495 24,487 29,738 54,851 26,046 284,495 126,375
5 2.88 290,328 255,295 87,511 17,130 21,983 11,715 10,028 14,865 38,992 12,585 29,114 46,406 25,281 269,203 112,639






第1705回 女性活躍・男女共同参画の取組の一層の加速化

女性活躍・男女共同参画の重点方針 2024 (女性版骨太の方針 2024)

令 和 6 年 6 月 1 1 日
すべての女性が輝く社会づくり本部
男 女 共 同 参 画 推 進 本 部



�� 女性活躍・男女共同参画の取組の一層の加速化

これまで、政府においては、様々な分野における男女共同参画の推進に取り組んできた ところであるが、女性と男性では、体格や身体の構造・機能の違い、加齢に伴う変化の違 35 いなどの性差があり、表面的には男女に中立的な施策であっても、実際には一方の性の視 点のみに立脚しており、もう一方の性には必ずしも適切に当てはまらないものとなってお り、効果を十全に発揮できない場合があることについて、近年、新たな知見が蓄積されつ つあり、性差の視点を踏まえてイノベーションを創出する「ジェンダード・イノベーショ ン」も広がりを見せている。 このような中において、例えば、災害時における女性の安全・安心やニーズを踏まえた 避難所運営、男女の性差に配慮した医療や薬品の提供、女性の体格に適合した安全装備の 推進、生成AIによる固定的な性別役割分担意識の助長防止など、防災・復興、医療・薬 品、工学、科学技術など多岐にわたる分野において、男女の性差による影響に配慮した施 策が求められているところであり、政府としても、新たな知見を得つつ取組を進める。 また、政治・行政分野を始め、あらゆる分野における政策・方針決定過程への女性の参 画を促進する。


(1)男女共同参画の視点に立った政府計画の策定等の推進

各府省は、あらゆる分野の政策・事業の計画、実施、評価において、男女別の影響や ニーズの違いを踏まえた検討・立案を行う。その前提として、男女の性差を考慮すると ともに、関連するデータの男女別の把握に取り組む。【全府省】
また、各府省における取組がより的確かつ実効的なものとなるよう、性差への配慮が 有効な施策分野を抽出するための調査研究を行い、各府省に情報提供を行う。【内閣府】
男女の置かれている状況を客観的に把握するための統計(ジェンダー統計)の充実の 観点から、基幹統計を中心に男女別データの有無等の状況を把握する調査を行ったとこ ろ、調査範囲を基幹統計以外にも拡充して整備状況を調査し、公表する。【内閣府、総務省】
さらに、上記の取組を担保するため、あらゆる分野における政策・方針決定過程への 女性の参画を促進する。引き続き、5次計画に基づき、国の審議会等委員又は審議会等 専門委員等について、女性の割合が 40%以上、60%以下となることを目指すとともに、 「女性活躍・男女共同参画の重点方針 2023(女性版骨太の方針 2023)」に基づき、行政 運営を補佐するため各行政機関において開催される複数の外部有識者が含まれるあら ゆる合議体(複数の外部有識者から個別に意見聴取を行い、それらの意見を総合的に参考とするような場合を含む。)において、その外部有識者たる構成員に性別の偏りがない よう努めるものとする。【全府省】
女性と男性では交通機関の利用の仕方やニーズに違いがあることを踏まえ、女性の移 動ニーズを取り入れた交通サービスの提供や、交通分野で働く従業員や管理職及び交通 政策の意思決定の場における女性参画の促進の重要性について機運を醸成するため、国 際交通フォーラム(ITF)と協力して、「ジェンダーと交通」に関するセミナーを開催 する。【国土交通省】


(2)政治・行政分野における男女共同参画の推進

�� 政治分野
「政治分野における男女共同参画の推進に関する法律」(平成 30 年法律第 28 号)及 び5次計画を踏まえ、女性の政治参画への障壁について調査を行う。調査の実施に当た 36 っては、前回の令和2年度調査結果において主な障壁であったハラスメントについて、より実態に則した把握に資するよう、具体的な状況や態様についてどのようなものがあ るかや、政治に参画する上での課題や悩み、不安についてもより詳細な調査を行うこと とし、その結果について関係機関の連携・協力も得ながら、様々な機会を通じ、周知・ 啓発を行う。【内閣府】
令和5年度に実施した地方議会調査の結果を踏まえ、地方議会における女性の政治参画に資する先進的な取組事例について、地方公共団体等へ周知・啓発等を行い、横展開 を図る。【内閣府】
また、女性を含む多様な人材が議会に関わる機会を広げるため、住民から議会に対す る請願書の提出など議会に関連する手続について、令和6年4月1日からオンラインに より行うことが可能となること等を踏まえ、手続のオンライン化に係る各議会の取組状況や、デジタル技術の活用状況について情報提供を行うとともに、オンラインによる委 員会の開催上の課題等の収集・検証を行う。【総務省】

�� 行政分野
5次計画に定める国家公務員の各役職段階に占める女性の割合に関する成果目標を踏まえ、各府省において、各役職段階に占める女性の割合に関する数値目標を定め、よ り一層の女性登用に向けた取組を検討し実行する。なお、目標や取組の内容、実施状況 については、各府省において公務員を志望する女性等に分かりやすい形で公表を行うも のとする。【内閣官房、内閣府、各府省】
5次計画に定める国家公務員採用試験からの採用者に占める女性割合に関する成果目標及び国家公務員の各役職段階に占める女性の割合に関する成果目標を念頭に置きながら、各府省は選考による採用を行うに当たっても、女性の採用・登用について、それ ぞれの実情に応じて、目標の設定や広報の充実など、必要な対応を行う。【内閣官房、各府省(人事院)】
性別による離職割合や離職意向に偏りがないかなど、各府省における働きやすさや働 きにくさにジェンダー・ギャップやジェネレーション・ギャップがないか等を明らかにするために、調査等により実態の把握を進める。【内閣官房(、人事院)】
また、中間年フォローアップの結果を踏まえ、地方公共団体における女性職員の採用・ 登用を推進するため、女性職員の採用・登用拡大に向けた目標やその達成方法について、次世代育成支援対策推進法又は女性活躍推進法に基づく特定事業主行動計画等に盛り 込むなど、更なる取組の強化を図るよう、地方公共団体に要請する。【内閣府、こども家 庭庁、総務省】 地方公共団体で働く非常勤職員について、地方公共団体の業務において重要な役割を 果たしている会計年度任用職員に対し、勤勉手当の支給を可能とする「地方自治法の一 部を改正する法律」(令和5年法律第 19 号)が令和6年4月に施行されたことを踏まえ、 地方公共団体において適切な対応がされるよう必要な助言を行うなど、会計年度任用職 員の適正な処遇の確保・改善に引き続き取り組む。【総務省】

(3)国際的な分野における女性の参画拡大
在外公館の各役職段階に占める女性の割合(令和5年7月現在:公使、参事官以上 37 7.9%、特命全権大使、総領事 4.8%)などを令和7年までに引き上げる目標(公使、参 事官以上 10%、特命全権大使、総領事 8%)を掲げているところ、これらの目標を着実 に達成するため、人材の着実な育成や昇任意欲の向上につながる取組を進め、女性職員 の採用拡大、能力向上につながる適材適所な人材配置を行うとともに、省内公募の活用、 管理職や管理職候補への中途採用や民間登用の推進等により、管理職登用を直接行うだ けでなく、中長期的な観点からもその候補者を増やす取組を進める。【外務省】




第1704回 我が国財政の現状(令和6年度)

   日本の財政関係資料(令和6年4月)

   第1部 我が国財政について

   我が国財政の現状















第1703回 第4回世界女性会議 行動綱領


  男女共同参画局

   第4回世界女性会議 行動綱領


    
   第1章 使命の声明
1.
この「行動綱領」は,女性のエンパワーメント(力をつけること)に関するアジェンダ(予定表)である。これは,「婦人の地位向上のためのナイロビ将来戦略」(注1)の実施と経済的,社会的,文化的及び政治的意思決定の完全かつ平等な分担を通じて,公的及び私的生活のすべての分野への女性の積極的な参加に対するあらゆる障害の除去を促進することを目的とする。これはまた,家庭,職場及び広くは国家社会及び国際社会における女性と男性の権力及び責任の分担の原則を打ち立てることである。女性と男性の平等は,人権の問題であり,社会正義への条件であり,また,平等,開発及び平和への必要かつ基本的な前提条件である。女性と男性の平等に基づく変容したパートナーシップが,人間中心の持続可能な発展の条件である。21世紀の挑戦に対処するべく,女性と男性が自らのため,その子どもたちのため及び社会のために共に働くことができるようにするためには,継続的かつ長期的なコミットメント(関与)が必須である。
2.
行動綱領は,「世界人権会議」で採択された「ウィーン宣言及び行動計画」(注2)に述べられている,女性及び女児の人権は普遍的人権の不可侵,不可欠かつ不可分な部分である,という基本原則を再確認する。行動へのアジェンダとして,行動綱領は,あらゆる女性の,そのすべてのライフサイクル(生涯)を通じての,あらゆる人権と基本的自由の完全な享受を促進し,保護することを追求する。
3.

行動綱領は,世界中の男女(ジェンダー)の平等という共通の目標に向けて男性と共に連携して働くことによってのみ取り組むことができる共通の関心事を女性は分かち持っていることを強調する。行動綱領は女性の状況及び条件の多様性を全面的に尊重し評価するとともに,そのエンパワーメントを阻む特別の障害に直面している女性たちもいることを認識する。

4.

行動綱領は,あらゆる年齢及びあらゆる職業の,あらゆる人々の平等の原則を含む,人権と基本的自由に基づく,平和で公正で人間的な世界の創造のために,すべての人々による早急の,かつ一致した行動を必要としており,また,この目的に向けて,社会開発及び社会正義の維持のために,持続可能な開発の枠組みの中での,基盤の広いかつ持続的な経済成長が必要であることを認識する。

5.

行動綱領の成功には,政府,国際機関及びあらゆるレベルの機関の強力なコミットメントが必要となろう。また,国内及び国際レベルにおける資源並びに女性の地位向上のための多国間,二国間及び民間の財源を含む利用可能なあらゆる資金提供機構からの開発途上国に対する新規かつ追加的資源の十分な動員,国内,小地域,地域及び国際機関の能力を強化するための財政的資源,さらに,平等な権利,平等な責任及び平等な機会への,また,あらゆる国内,地域及び国際機関並びに政策決定過程への女性及び男性の平等な参加へのコミットメント及び世界の女性に対する責任のための,あらゆるレベルにおける仕組みの創設若しくは強化を必要とするであろう。


     第2章 世界的枠組み
6.

「第4回世界女性会議」は,世界が新世紀を迎えようとする時期に開催される。

7.

この行動綱領は,経済社会理事会及び総会によって採択された関連決議とともに,「女子に対するあらゆる差別の撤廃に関する条約」(注3)を支持し,「婦人の地位向上のためのナイロビ将来戦略」を基盤としている。行動綱領の策定は,今後5年間に実行されるべき一群の基本的な優先行動の樹立を目指している。

8.

行動綱領は,持続可能な開発と国際協力を促進し,その目的に向けて国連の役割を強化するための特別なアプローチとコミットメントを述べた「世界子どもサミット」「国連環境開発会議」「世界人権会議」「国際人口・開発会議」及び「社会開発サミット」において到達した合意の重要性を支持する。同様に,「小島しょ開発途上国の持続可能な開発に関する地球会議」「国際栄養会議」「プライマリー・ヘルスケアに関する国際会議」及び「万人のための教育に関する世界会議」は,それぞれ特定の展望の中で,女性及び少女の役割に対し重要な関心を払いつつ,開発及び人権のさまざまな面に取り組んできた。さらに,「世界の先住民のための国際年」(注4)「国際家族年」(注5)「国際寛容年」(注6)「農村女性のためのジュネーブ宣言」(注7)及び「女性に対する暴力の撤廃に関する宣言」(注8)もまた,女性のエンパワーメントと平等の問題を強調している。

9.

「国際連合憲章」の目的と原則及び国際法に全面的に合致する行動綱領の目標は,すべての女性のエンパワーメントである。女性のエンパワーメントのためには,すべての女性のあらゆる人権及び基本的自由の完全な実現が不可欠である。国,地域の特殊性及び種々の歴史的,文化的及び宗教的背景の重要性は考慮されなければならないが,すべての人権及び基本的自由の促進及び保護は,その政治的,経済的及び文化的制度の如何を問わず,国家の義務である(注9)。あらゆる人権及び基本的自由に従って,国内法並びに戦略,政策,プログラム及び優先開発事項の策定を通じるなどを含む,この行動綱領の実施は,各々の国家の至上の責任であり,個人及びその属する地域社会の様々な宗教的・倫理的価値観,文化的背景及び哲学的信念の重要性並びにそれらの全面的な尊重は,平等,開発及び平和を達成するための,女性の人権の完全な享受に資するものでなければならない。

10.

1985年にナイロビにおいて開催された「『国連婦人の10年:平等,開発,平和』の見直しと評価のための世界会議」及び「婦人の地位向上のためのナイロビ将来戦略」の採択以来,世界は激しい政治的,経済的,社会的及び文化的変化を経験しており,それらは女性に正負双方の影響を及ぼしてきた。「世界人権会議」は,女性及び女児の人権が,普遍的な人権の不可侵にして不可欠かつ不可分の一部であることを認めた。国内,地域及び国際レベルにおける政治的,市民的,経済的,社会的及び文化的生活への女性の完全かつ平等な参加と性別に基づくあらゆる形態の差別の撤廃は,国際社会の優先目標である。「世界人権会議」は,「国際連合憲章」その他の人権関連文書及び国際法に従って,万人のためのあらゆる人権及び基本的自由の普遍的な尊重,遵守及び保護を促進する自らの義務を果たすべき,すべての国の厳粛なコミットメントを再確認した。これらの権利及び自由の普遍性には,疑問の余地がない。

11.

冷戦の終結は国際的な諸変化をもたらし,超大国間の競争を減少させた。世界的規模の武力紛争の脅威が減少し,国際関係が改善して国家間の平和への展望が増してきている。しかし世界的規模の紛争の脅威は減ったものの,侵略戦争,武力紛争,植民地化又はその他の形態の外国による支配及び占領,内戦及びテロリズムが依然として世界の多くの地域を苦しめている。特に武力紛争の際には,女性の人権に対する重大な侵害が発生し,とりわけ民族浄化政策の下では,殺人,拷問,組織的なレイプ,強制的な妊娠及び強制的な中絶まで起こる。

12.

侵略及び民族浄化政策の防止や武力紛争の解決とともに,世界,地域及び地方レベルにおける平和と安全の維持が,女性及び女児の人権の保護並びに彼らに対するあらゆる形態の暴力及びそれを戦争の武器として使う行為の撤廃にとってきわめて重要である。

13.

世界的な軍事支出及び武器貿易又は売買を含む過度な軍事支出,並びに武器の生産及び取得への投資が,社会開発のために利用できる資源を減少させてきた。債務負担その他の経済的困難の結果,多くの開発途上国が構造調整政策に着手した。しかも,計画及び実施の方法がまずく,その結果,社会開発に有害な影響をもたらした構造調整計画もある。ほとんどの開発途上国,とりわけ重い債務を抱えた国々では,貧困の中で暮らす人々の数がこの十年の間に際立って増加してきた。

14.

このような情況においては,開発の社会的次元が強調されるべきである。拍車のかかった経済成長は社会開発のために必要ではあるが,それだけで国民生活の質を向上させるものではない。社会的な不平等や疎外を深刻化しかねない状況も,場合によっては起こり得る。したがって,成長,女性と男性の平等,社会正義,環境の保全及び保護,持続可能性,連帯,参加,平和及び人権尊重など開発のあらゆる側面に及ぶ包括的なアプローチに基づいた,社会のすべての構成員が経済成長から利益を受けることを保障する新しい代替策の模索が不可欠である。

15.

民主化への世界的な動きが多くの国の政治過程を開かれたものにしてきたが,中枢的な意思決定,とりわけ政治に女性が男性の完全かつ平等なパートナーとしてあまねく参加するという点は未だに達成されていない。南アフリカの制度化した人種差別政策 ― アパルトヘイト ― は撤廃され,平和的かつ民主的な権力の移行が起こった。中部及び東ヨーロッパでは,議会制民主主義への移行は迅速で,各国固有の事情によって様々に異なる経験をもたらした。多くは平和な移行だったが,いくつかの国々では,重大な人権侵害をもたらす武力紛争によって,この過程が妨げられてきた。

16.

いくつかの地域の政治的な不安定とともに,広範な経済不況が,多くの国々の開発の目標を後退させる原因になってきた。これは,言語に絶する貧困の拡大をもたらした。極端な貧困の中で暮らす10億人余りのうち,女性が圧倒的多数を占めている。あらゆる部門における急速な変化と調整の過程もまた,女性への特別な影響を伴う失業及び不完全就業の増加に導く結果になった。多くの場合,構造調整計画は,弱く不利な立場のグループや女性に対するマイナス影響を最小に抑えるように計画されてきてもいなければ,経済及び社会活動からの彼らの疎外を防止することによって彼らに対する積極的な効果を保障するように計画されてきてもいない。多角的貿易交渉のウルグアイ・ラウンドの最終議定書(注10)は,貿易自由化と開かれた活動的な市場へのアクセスの重要性とともに国家経済間の相互依存が増大しつつある点を強調した。いくつかの地域では,多額の軍事支出も見られた。いくつかの国の政府開発援助(ODA)は増加したものの,全体としては,最近,これは減少してきている

17.

絶対的貧困と貧困の女性化,失業,次第に脆さを増す環境,継続的な女性への暴力及び広く権力や政治の制度から人類の半分を締め出している現状は,開発,平和及び安全の追求と人間中心の持続可能な開発を確保する方法の追求を継続する必要性を強調する。そのような追求の成功には,人類の半分である女性の参加と指導力が不可欠である。したがって,協調の精神に基づく政府間及び国民間の新時代の国際協力,公平な社会的・経済的国際環境及び完全かつ平等なパートナーシップへの女性及び男性の関係の徹底的な変容がない限り,世界は21世紀の課題に対処できないだろう。

18.

最近の国際的経済開発は,多くの場合において女性と子どもに不均衡に大きな影響を及ぼしてきたが,彼らの大多数は開発途上国に住んでいる。対外債務の大きな重荷を背負ってきたそれらの国家にとって,構造調整計画及び施策は,長期的には有益であっても,社会的支出を削減することになり,それによって女性,特にアフリカ及び後発開発途上国の女性たちに悪影響を与えてきた。これは,基本的な社会的サービスの責任が政府から女性に肩代わりされた場合,更に悪化する。

19.

移行期経済諸国で進行しているリストラクチャリング(構造改革)とともに,多くの先進国及び開発途上国における経済不況が,女性の雇用に不均衡にマイナスの影響を及ぼしてきた。往々にして女性には,長期的な雇用保障がない職業や危険な労働条件を伴う職業に就くか,保護されない,家庭を基盤にした生産に従事するか,又は失業する以外に選択の余地がない。多くの女性は,家計収入を増やそうとして報酬も評価も低い仕事で労働市場に参入する。また,その他は同じ目的で移住を決心する。彼らのその他の責任はいささかも軽減しないため,女性の労働の総負担を増加させている。

20.

構造調整を含むマクロ及びミクロ経済政策及び計画は,必ずしも女性及び女児,特に貧困の中で暮らす女性や女児に及ぼす影響を考慮するように策定されてきたわけではない。貧困は絶対的にも相対的にも増加しており,貧困の中で暮らす女性の数はほとんどの地域で増加している。貧困の中で暮らす都市の女性は多い。しかし,農村及び僻地で暮らす女性の窮状は,これらの地域における開発の停滞を思えば特別に配慮されて然るべきである。開発途上国では,たとえ国内指標が向上を示してきた国であっても,農村女性の大半は依然として経済的な低開発と社会的疎外の状況の中で暮らしている。

21.

女性は家庭,地域社会及び職場における有償・無償双方の労働を通じて,経済及び貧困との闘いの主要な寄与者である。収入のある雇用によって経済的自立を達成する女性の数も次第に増加してきた。

22.

世界の全世帯の4分の1が女性を世帯主としているほか,男性がいても女性の収入に依存している世帯も数多い。女性が維持する世帯は,きわめて多くの場合,賃金差別,労働市場における職業分離パターン及びジェンダーに基づくその他の障壁のために最貧層に属している。家族離散,国内における都市と農村地域の間の人口移動,国際的な移住,戦争及び避難のための国内移動が,女性が世帯主である世帯の増加を助長する要因である。

23.

女性は,平和と安全の達成及び維持が経済的及び社会的進歩の前提条件であることを認識し,平和を目指す人類の運動においてさまざまな資格で中心的行為者としての地位を次第に確立しつつある。意思決定,紛争の予防・解決及びその他のあらゆる平和の発議への女性の完全な参加が,永続する平和の実現に不可欠である。

24.

宗教,精神性及び信念は,何百万人もの女性及び男性の人生,暮らし方及び将来の志望に中心的な役割を果たす。思想,良心及び信教の自由に対する権利は不可侵であり,普遍的に享受されなければならない。この権利には,個人的にであれ他の人々とともにであれ,公然とであれ密かにであれ,自ら選んだ宗教又は信念を有すること,又は採用すること,並びに礼拝,遵奉,実践及び教導において自らの宗教または信念を明らかにする自由が含まれる。平等,開発及び平和を実現するためには,これらの権利と自由を全面的に尊重する必要がある。宗教,思想,良心及び信念は,女性及び男性の道徳的,倫理的及び精神的ニーズを満たすこと,並びに彼らの潜在能力を社会において完全に実現することに寄与するであろうし,また,寄与できる。しかし過激主義は,いかなる形のものも女性にマイナスの影響を与えるおそれがあり,暴力と差別を導きかねないことが認められている。

25.

第4回世界女性会議は,国連総会が「国際婦人年」と宣言した1975年に正式に始まった過程を促進しなければならない。国際婦人年は,女性問題を課題として取り上げた点で転換点であった。「国連婦人の10年」(1976年〜1985年)は,女性の地位と権利を検討してあらゆるレベルの意思決定に女性を参加させようとする全世界的な取組みであった。1979年には国連総会で「女子に関するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約」が採択され,これは1981年に発効して,女性と男性の平等が意味するところのものに対する国際的基準を設定した。1985年には「『国連婦人の10年:平等,開発,平和』の見直しと評価に関する世界会議」で,2000年までに実施すべき「婦人の地位向上のためのナイロビ将来戦略」が採択された。以来,女性と男性の平等の達成には重要な進展があった。多くの政府が女性と男性の平等を促進するための法律を制定し,社会のすべての領域においてジェンダーの視点を確実に主流に置くための国内本部機構(ナショナル・マシーナリー)を設置してきた。国際機関は,女性の地位と役割により一層大きな注意を払うようになってきた。

26.

非政府部門,特に女性組織及びフェミニスト(男女同権論者)団体の増大しつつある力が,変革への推進力になってきた。非政府機関は,女性の地位の向上を確保するための法律や機構を推進する上で重要な提唱者の役割を果たしてきた。それらはまた,開発への新たなアプローチを促進する触媒ともなっている。多くの政府は,非政府機関が果たす重要な役割や,進展を目指して彼らと共に働くことの重要性を次第に認識するようになってきている。だが,非政府機関が自由に機能する力を政府が依然として制限している国もいくつかある。非政府機関を通じて,女性は地域社会,国内,地域及び世界の公開討論会(フォーラム)及び国際的討論に参加し,強い影響を与えてきた。

27.

1975年以来,女性及び男性のそれぞれの地位に関する知識が深まり,これが女性及び男性の平等を促進することを目指した行動の推進に寄与している。いくつかの国々,特に女性のための教育に大きな前進があったり,有給労働力への女性の参加に著しい増加が見られたところでは,女性と男性の関係に重要な変化が起こっている。生産と生殖という労働の性別役割の境界線は,以前は男性が支配的な分野だった仕事に女性が参入するようになり,男性が育児を含むより大きな家事責任を引き受け始めるにつれて徐々に交差してきている。しかし,女性の役割の変化は,男性のそれより大きく,はるかに急速に起こってきた。多くの国では,女性と男性の実績及び活動の差は不変の生物学的相違というより社会的に築き上げられた性別役割の結果であることが未だに認識されていない。

28.

しかも,ナイロビ会議から10年を経てなお,女性と男性の平等はまだ達成されていない。世界的に,あらゆる立法府の選出議員のうち,平均して10パーセントを女性が占めるにすぎず,ほとんどの国内及び国際的な管理機構では公共・民間ともに女性代表の参加が今もって不十分のままである。国連も例外ではない。創設以来50年を経ても,国連は事務局及び専門機関内部の意思決定レベルへの女性の参加を不十分なままにおくことによって,彼らの指導力の恩恵を自ら拒み続けている。

29.

女性は,家族の中において重大な役割を果たす。家族は社会の基本単位であり,そのように強化されるべきである。家族は,幅広い保護及び支援を受ける権利がある。異なる文化的,政治的及び社会的体制の中で,様々な形の家族が存在する。家族一人々々の権利,能力及び責任が尊重されなければならない。女性は家族の安寧及び社会の発展に多大な貢献を行うが,これはその重要性においてまだ完全に認識され又は考慮されていない。母性(マタニティ),母であること(マザーフッド),並びに家族における,また育児における親の役割の社会的意義が認められるべきである。育児は,親,女性及び男性,並びに社会全体の責任分担を必要とする。母性,母であること,親であること,及び出産における女性の役割が差別の根拠になることも,女性の完全な社会参加を制限することも共にあってはならない。また,多くの国で女性がしばしば果たしている家族の世話における重要な役割にも,評価が与えられるべきである。

30.

世界人口の増加率は下降線をたどっているものの,現在の増加数は年間8,600万人に近く,世界人口は絶対数において史上最高を記録している。この他,人口統計学上の二つの大きな傾向が,家族内での扶養家族の割合に深刻な影響を及ぼしてきた。多くの開発途上国では人口の45〜50パーセントが15歳未満であり,一方,工業国では高齢者の数も比率も増しつつある。国連の予測によれば,2025年までに60歳以上の人口の72パーセントが開発途上国に住んでいることになり,その半数以上が女性であろうという。子ども,病人及び高齢者の世話の責任は,平等の欠如及び女性と男性の間における有償及び無償の労働のアンバランスな分布のせいで女性に不均衡にのしかかっている。

31.

多くの女性は,自らのジェンダー(性)に加え,さまざまに異なる要因によって,特別な障害に直面している。しばしば,これらの多様な要因はそのような女性を孤立させたり疎外したりする。彼らは,なかんずく人権を拒否され,教育及び職業訓練,雇用,住宅及び経済的自立へのアクセスを欠き,又は拒否され,また,意思決定過程から締め出されている。このような女性たちは,自らの地域社会に対して主流の一員として寄与する機会を拒まれることが多い。

32.

この10年はまた,先住民女性の特有の関心と問題に対する認識が次第に高まってきていることを目撃する時期でもあった。彼らのアイデンティティ(帰属意識),文化的伝統及び社会組織の形態が,彼らの住む地域社会を高め,強化している。しばしば先住民女性は,女性として,また先住民社会の一員として二重の障害に直面する。

33.

過去20年間,世界は通信分野の急激な発展を目のあたりにしてきた。コンピュータ技術並びに衛星放送及びケーブル・テレビジョンの進歩によって,情報への世界的な規模のアクセスが増加・拡大し続け,通信及びマスメディアへの女性の参加及び女性に関する情報の普及の新たな機会を創出している。しかし,偏狭な商業及び消費主義的な目的で,固定観念化した屈辱的女性像を広めるために,世界的規模の通信網が利用されてきた。芸術を含む,通信及びマスメディアの技術分野及び意思決定分野の双方に女性が平等に参加するようになるまで,誤った女性像が伝え続けられ,実際の女性の生活に対する認識は欠如し続けるだろう。メディアは,固定観念を脱した,多様で調和のとれたやり方で女性及び男性を描くことにより,また,人間の尊厳と価値を尊重することによって女性の地位向上と女性と男性の平等を促進する,大きな潜在能力を持っている。

34.

すべての人間の生活に影響を及ぼす持続的な環境悪化は,しばしば女性の側に,より直接的な影響を与える。女性の健康と生計は,公害,有毒廃棄物,大規模な森林伐採,砂漠化,干ばつ,土壌の枯渇,沿岸及び海洋資源の枯渇によって脅かされ,女性及び少女の間で環境に関連した健康問題の発生が増加し,死亡例さえ報告されている。最も影響を被っているのは,その生計と日常生活の手段が持続可能な生態系に直接依存している農村女性と先住民女性である。

35.

貧困と環境悪化は,互いに密接に関連し合っている。貧困は環境へのある種の圧迫をもたらすが,持続する地球環境の悪化の主な原因は,特に工業国における持続不可能な消費及び生産のパターンであり,これは重大な問題で,貧困と不均衡を深刻化している。

36.

世界的傾向が,家族の生存戦略及び構造に大きな変化をもたらしてきた。すべての地域で,農村地域から都市への移住が相当に増加した。世界の都市人口は,2000年までに全人口の47パーセントに達する見込みである。推定1億2,500万人が移住者,難民及び避難民であり,その半数が開発途上国に住んでいる。これらの人々の大量移動が,家族構造及び家族の安寧に深刻な結果をもたらし,多くの場合,女性に対する性的搾取を含め,女性及び男性の間に不平等な結果を引き起こしている。

37.

世界保健機関(WHO)の推定によれば,後天性免疫不全症候群(エイズ)の患者数は1995年初めまでに累計で450万人になったという。ヒト免疫不全ウイルス(HIV)が初めて診断されて以来,推定1,950万人の男性,女性及び子どもがこのウイルスに感染しており,10年後までには新たに2,000万人の感染が見込まれている。新しい発生例では,女性は男性の2倍も感染のおそれが高い。エイズ流行の初期段階では,女性の感染は多くなかった。しかし今では,約800万人の女性が感染している。若い女性や青年が特に感染しやすい。2000年までに1,300万人以上の女性が感染し,400万人の女性がエイズ関連の疾患によって死亡すると推定されている。それに加えて,毎年2億5,000万人の性感染症(STD)の新たな患者が発生することが見込まれている。HIV/AIDS(エイズ)を含む性感染症の感染率は,特に開発途上国の女性及び少女の間で,おそろしい勢いで増加しつつある。

38.

1975年以来,女性の地位とその暮らしの状況に関する重要な知識及び情報が生み出されてきた。ほとんどの国で,女性の完全かつ平等な参加を阻む差別的態度,不公正な社会・経済構造及び資源の欠如により,女性の日常生活及び長期的な志望が全ライフサイクルを通じて制限されている。多くの国において,胎児期の性による選別の習慣や,男の子に比べて女の子の方が幼いうちの死亡率が高く,少女の就学率が低い事実から,息子志向が女児から食物,教育及び保健対策,ひいては生命自体へのアクセスを奪っていることがうかがわれる。女性への差別は人生の最も初期の段階から始まるのであり,だからこそ,その時期から持続して取り組まれなければならない。

39.

今日の女児は,明日の女性である。平等,開発,平和という目標の完全な達成にとって,女児の能力,発想及びエネルギーはきわめて重要である。女児が自らの潜在能力を十分に開発するためには,その生存,保護及び開発のための精神的,知的及び物質的ニーズがかなえられ,その平等な権利が保護されるような,制約のない環境で育てられる必要がある。女性が生活及び開発のあらゆる局面で男性の平等なパートナーであろうとするならば,今こそ女児の人間としての尊厳及び価値を認識し,普遍的な批准が強く求められている「児童の権利に関する条約」(注11)に保障された権利を含む,その人権及び基本的自由の完全な享受を保障すべきときである。しかし,少女への差別及び暴力が人生の最も初期の段階から始まり,生涯を通じて変わらず続く事実を示す世界的な証拠がある。往々にして,少女は少年より,栄養,心身の保健医療及び教育へのアクセスが少なく,子ども時代及び青春期の権利,機会及び恩恵を享受することも少ない。彼らは,しばしば,様々な形の性的及び経済的搾取,小児愛,強制売春及びことによると臓器及び体の組織の売却,暴力,並びに女児の間引き,胎児期の性による選別,近親姦,女性器の切除及び幼児婚を含む若年結婚のような悪習にさらされる。

40.

世界人口の半分が25歳未満であり,世界の若者の大半 ― 85パーセント以上 ― が開発途上国に住んでいる。政策決定者は,これらの人口統計学上の要因の意味を認識しなければならない。若い女性があらゆるレベルの社会的,文化的,政治的及び経済的な指導的立場に積極的かつ効果的に参加するのに必要な生活技術を確実に身につけるようにするために,特別の措置が講じられなければならない。国際社会が未来への新たなコミットメント ― より公正な社会を目指して共に働くよう新世代の女性及び男性を鼓舞することへのコミットメント ― を示すことが,きわめて重要であろう。このような新世代のリーダーたちは,すべての子どもが不公正,抑圧及び不平等から解放され,その持ち前の潜在能力を開発する自由を持つような世界を受け入れ,促進しなければならない。それゆえに,女性及び男性の平等の原則は社会化の過程に欠かしてはならないものである。









第1702回2024年5月の労働力調査,消費者物価指数,家計調査など

   2024年5月の労働力調査,消費者物価指数,家計調査など

 No.173 (令和6年7月11日)

   統計ヘッドライン −統計局月次レポート−

「統計ヘッドライン」は、毎月公表する調査結果(労働力調査、消費者物価指数、家計調査など)を始め、
統計局の所管する統計の最新の動きがひと目でわかるレポートです。















第1701回「日本の財政」 一般会計税収、歳出総額及び公債発行額の推移

   2024年5月10日 財務総合政策研究所


   東京大学名誉教授 吉川 洋


 


   財政赤字のリスク