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  本の紹介

   

                 複 式 簿 記 で あ な た が 変 わ る           

 

 

                  

  はじめに

この本は、複式簿記の勉強を始める前に

ぜひ読んでもらいたいと思って書かれた本です。

この本を読めば、「借方」・「貸方」を使わなくても、

誰でも、簡単に、「複式簿記の基本の仕組み」が分かります。

   それでは、何故、いま、複式簿記の考え方が必要とされるのでしょうか。

     1、会社で決算書や経営の分析資料を十分に使いこなせなくて、困っている人が増

      えている。その理由は、複式簿記の知識がなくてもパソコンの助けを借りて

      伝票を入力すれば、あとは帳簿の作成から決算書まですべてプリントアウトし

      てくれる時代になったからです。

     2、複式簿記の知識を持っているかいないかで、仕事上の評価が左右されるよう

       になった。

     3、家庭生活の面でも、複式簿記の知識を持っているかいないかで、家庭経営に

       大きな差がつく時代になった。

     4、複雑化した経済社会において、簿記的なセンスが必要とされるようになった。

     5、複式簿記の考え方ではなくて、簿記の検定試験のためだけに、勉強をする

       ようになってしまった。

   このような理由から、複式簿記をやさしく理解してもらうために、この本は、

   今までと違って、次のような特徴を持っています。

   1、複式簿記の仕組みを「借方」、「貸方」を使わないでやさしく解説している

   2、簿記の検定試験のために書かれた本でない

   3、複式簿記の基本の仕組みを誰でも分かるように物語として書いている

   4、会社と家庭の決算書と複式簿記の関係をやさしく解説している

   5、会社や家庭の決算書が、実際にどのように利用されているかをやさしく紹介して

     いるなどです。

 

会社と家庭の決算書と複式簿記の関係は、次のようになっています。

       

 

会   社

   家   庭

   複 式 簿 記

  商 業 簿 記

  工 業 簿 記

  家 庭 簿 記

   決 算 書

   財 務 諸 表

(貸借対照表・損益計算書)

 家庭決算書

(財産対照表・消費損益計算書)

    対  象

 

株式会社・合資会社

合名会社・合同会社

 

    給与所得者 

  目  的

   利   益

   消 費 満 足

    会  計

   企 業 会 計

   給 与 会 計

 

   この本は、会社や家庭の決算書を作るための複式簿記の基本的な考え方を、誰でも理解できるように書きました。また、その内容は、次のように構成されています。

  第一部では、会社の決算書と家庭決算書が、複式簿記とどのように結びついているかなど  基本的なことについて解説し、さらに複式簿記を利用して作られた決算書が、会社や家庭  でどのように利用されているかについてみていきます。

 第二部は、複式簿記の基本知識を理解してもらうために、お店を経営している太郎さんの 奥さんの花子さんと公認会計士のイブさんの会話を通して物語が展開していきます。決算書 について、絶対知っておかなければいけないことを、ストーリーにしてやさしく解説してい ます。複式簿記のイロハも知らない花子さんが、公認会計士イブさんの指導で、複式簿記を 利用して決算書ができるまでを理解していく過程を対話形式の物語でまとめました。

 第三部では、複式簿記を使って家庭決算書が出来るまでを、事例を使って解説しています。

この本は、会社に入社された人、会社勤めをしていて決算書を使いこなしたいと思っている人、簿記の検定試験を受けようと思っている人、起業家を目指している人、そして、家の購入や子供の入学など家庭のライフイベントに直面している人達が、複式簿記の勉強を始める前に、ぜひ読んでもらいたいと思って書かれた本です。

この本を読み終えるころには、複式簿記とはこんなものかということが分かり、しかも、いかに役に立つものであるということが、わかっていただけると思います。

そして、「複式簿記は社会の常識」と誰もが言える社会が来ることを楽しみにしています。

 

    目 次

第1部      会社の決算書と家庭決算書

    複式簿記全体の流れ

1 会社の決算書と複式簿記

(1)会社の決算書と複式簿記

(2)新日本製鐵株式会社の決算書と複式簿記

(3)新会社法による決算

2 家庭決算書と複式簿記   

 (1)   家庭決算書と複式簿記

(2)   複式簿記を利用した家庭決算書

(3)つながっていく家庭決算書

 

第2部「イブと花子の簿記物語」

第1回 そもそものはじまり

1、   簿記の目的をはっきりさせよう

2、    商売を始める

3、    改めて簿記の目的を考えてみよう

4、   スマートな報告書のスタイル

第2回 まずは報告書とお近付き

1、   おさらい

2、    お金を借りて商売を始める

3、     さらに報告書にお近付きを

4、      損益計算書は2つのグラウンドと表彰台

5、      利益はミステリー・ゾーン

第3回 事実がだんだん多くなる

    1、おさらい

    2、資産・負債・資本ってナンジャロー

    3、費用・収益は以心伝心なんとなく

4、    今度は事実とお近付き

5、    事実が増えたらどうすればいいのか

 第4回 今日がクライマックス

          1、おさらい

 2、現金がらみに強くなろう

 3、増減・左右の秘密

 4、三段跳びゲーム 上級編

第5回 ここまでくれば経理マン

1、   おさらい

2、    掛け取引の処理

3、   メモ(仕訳)を項目別にファイリング(転記)する

4、     試算表を作成する

5、     補助簿とは

第6回 いよいよ最後の報告書

1、   おさらい

2、    試算表のお化粧直し(決算整理)

3、     精算表の作成

4、   報告書を作る

 

 第3部 複式簿記を使って家庭決算書ができるまで

          1、家庭決算書の作成手順

          2、家庭決算書作成の具体例