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試算表編
５、総勘定元帳から試算表を作る
試算表は、仕訳の総勘定元帳への転記が、正しく行われたかどうかを確認
するために作成します。
試算表は、決算の予備手続きとして決算のときには必ず作成しますが、毎月末、
毎週末など、必要に応じて作成されます。
試算表には、合計残高試算表、残高試算表と合計試算表の３種類があります。
合計残高試算表は、総勘定元帳に記入されているすべての勘定科目の合計金額と
残高（合計金額の差額）を集計したものです。
試算表を作成すると、仕訳を総勘定元帳へ転記したときの記帳ミスがなければ、
試算表の借方（左側）と貸方（右側）の合計残高は、必ず、一致します。
試算表のこのような関係が成立することを、「左右（貸借）平均の原理」といいます。
このとき、借方（左側）、貸方（右側）のどちらに残高（合計金額の差額）が出るかは、
各勘定科目が属するグループによって決まっています。
資産と費用グループは、必ず借方（左側）に残高（合計金額の差額）が出ます。
一方、負債、純資産と収益グループは、必ず貸方（右側）に残高（合計金額の差額）が出ます。
例えば、現金は資産グループなので、残高は、必ず借方（左側）に出ます。借入金は
負債グループなので、残高は必ず貸方（右側）に出ます。
合計残高試算表
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残 高 |
合 計 |
勘定科目 |
合 計 |
残 高 |
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１５００円 |
１８００円 |
現 金 |
３００円 |
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元入金（資本金） |
１０００円 |
１０００円 |
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２００円 |
２００円 |
仕 入 |
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売 上 |
５００円 |
５００円 |
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１００円 |
１００円 |
水道光熱費 |
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借 入 金 |
３００円 |
３００円 |
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１８００円 |
２１００円 |
合 計 |
２１００円 |
１８００円 |
合計残高試算表を見ると借方（左側）の合計欄の金額と貸方（右側）の合計欄の金額が
一致しています。同時に、借方（左側）の残高欄の金額と貸方（右側）の残高欄の金額も
一致しています。
これによって、すべての仕訳の転記が、正しく行われたことが確認できます。
６、総勘定元帳から試算表への記入方法
総勘定元帳
現 金
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現金の増加（左側） |
現金の減少（右側） |
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相手科目 |
金額 |
相手科目 |
金額 |
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資本金 |
１００円 |
仕入 |
２００円 |
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売上 |
５００円 |
水道光熱費 |
１００円 |
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借入金 |
３００円 |
差額（残高） |
６００円 |
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合計 |
９００円 |
合計 |
９００円 |
資本金
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資本金の増加（右側） |
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相手科目 |
金額 |
相手科目 |
金額 |
|
差額（残高） |
１００円 |
現金 |
１００円 |
|
合計 |
１００円 |
合計 |
１００円 |
売 上
|
|
売上の増加（右側） |
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相手科目 |
金額 |
相手科目 |
金額 |
|
差額（残高） |
５００円 |
現金 |
５００円 |
|
合計 |
５００円 |
合計 |
５００円 |
仕 入
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仕入の増加（左側） |
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相手科目 |
金額 |
相手科目 |
金額 |
|
現金 |
２００円 |
差額（残高） |
２００円 |
|
合計 |
２００円 |
合計 |
２００円 |
水道光熱費
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水道光熱費の増加（左側） |
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相手科目 |
金額 |
相手科目 |
金額 |
|
現金 |
１００円 |
差額（残高） |
１００円 |
|
合計 |
１００円 |
合計 |
１００円 |
借 入 金
|
|
借入金の増加（右側） |
|
相手科目 |
金額 |
相手科目 |
金額 |
|
差額（残高） |
３００円 |
現金 |
３００円 |
|
合計 |
３００円 |
合計 |
３００円 |
「試算表」
（１）合計残高試算表
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残 高 |
合 計 |
勘定科目 |
合 計 |
残 高 |
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600 |
900 |
現 金 |
300 |
|
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|
|
借入金 |
300 |
300 |
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資本金 |
100 |
100 |
|
|
|
売 上 |
500 |
500 |
|
200 |
200 |
仕入 |
|
|
|
100 |
100 |
水道光熱費 |
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900 |
1,200 |
合 計 |
1,200 |
900 |
（２）合計試算表
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合 計 |
勘定科目 |
合 計 |
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900 |
現 金 |
300 |
|
|
借入金 |
300 |
|
|
資本金 |
100 |
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|
売 上 |
500 |
|
200 |
仕入 |
|
|
100 |
水道光熱費 |
|
|
1,200 |
合 計 |
1,200 |
（３）残高試算表
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残 高 |
勘定科目 |
残 高 |
|
600 |
現 金 |
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借入金 |
300 |
|
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資本金 |
100 |
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売 上 |
500 |
|
200 |
仕入 |
|
|
100 |
水道光熱費 |
|
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900 |
合 計 |
900 |
７.早く試算表を作るために
・勘定科目ごとに計算をして、解答用紙の残高試算表又は
合計残高試算表に結果を書き込みます。
・仕訳が多く出てくる勘定科目は、総勘定元帳形式のT字型勘定に数字を記入して、
計算をすると早く正確にできます。
・借方と貸方それぞれの合計を計算します。
・合計金額が一致しなかった場合には、差額を計算します。
仕訳の中に差額の金額と同じ金額がないかチェックします。
・科目ごとに合っているものにチェックを付けていき、間違いを探します。
試験などで早く試算表を作るために
（１）総勘定元帳をつくらずにT勘定で仕訳をまとめる
（２）仕訳の少ないものは、直接試算表に記入する。
（例） 現 金
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資本金
売上
借入金 |
１００円
５００円
３００円 |
仕入
水道光熱費
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２００円
１００円
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|
９００円 |
３００円 |
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差額
（残高） |
６００円 |
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