依田宣夫の一言コラム

   

 第821回から第830回  





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第11回から第20回

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  特集コラム1 1000兆円の国の借金は、わたしたち、大人の責任です

   特集コラム2  1000兆円の国の借金は、わたしたち、大人の責任です

 

                第821回から第830回

第830回

令和2年分の確定申告

第829回

コロナ対策のための補正予算と予備費使用実績

第828回

2021年2月1日の財産対照表と1月分の消費損益計算書を作りましょう!

第827回

コロナの家庭生活への影響

第826回

政党をより強くするための女性のエンパワーメント

第825回

世界第165位という現実から脱却する第1歩・女性議員を増やすための責任を負うのは政党(2)

第824回

世界第165位という現実から脱却する第1歩・女性議員を増やすための責任を負うのは政党
第823回 男女共同参画の日本と海外との比較
第822回 男女の人口と国会議員の女性議員の比率

第821回

解雇・困窮・DV…コロナ苦境、女性を直撃



第830回 令和2年分の確定申告





     令和2年分の確定申告においてご留意いただきたい事項






















第829回 コロナ対策のための補正予算と予備費使用実績


    コロナ対策のための補正予算

          第1次補正予算の追加歳出計 25兆6,914億円

          第2次補正予算の追加歳出計 31兆9,114億円 

          第3次補正予算の追加歳出計 19兆1,761億円


          


(令和二年度補正予算(第一号、特第一号及び機第一号)の大要

次に、緊急経済対策の実行等のために今国会に提出をいたしました令和二年度補正予算の大要について申し述べます。

 

一般会計につきましては、総額で約二十五兆六千九百億円の歳出追加を行うこととしております。その内容としては、緊急経済対策に基づき、「感染拡大防止策と医療提供体制の整備及び治療薬の開発」に係る経費に約一兆八千百億円、「雇用の維持と事業の継続」に係る経費に約十九兆四千九百億円、「次の段階としての官民を挙げた経済活動の回復」に係る経費に約一兆八千五百億円、「強靱な経済構造の構築」に係る経費に約九千二百億円、「今後への備え」として、新型コロナウイルス感染症対策予備費を一兆五千億円計上するとともに、国債整理基金特別会計への繰入として約千三百億円を計上しております。
その財源につきましては、建設公債を約二兆三千三百億円、特例公債を約二十三兆三千六百億円発行することとしています。
この結果、令和二年度一般会計補正後予算の総額は、一般会計当初予算に対して歳入歳出ともに約二十五兆六千九百億円増加し、約百二十八兆三千五百億円となります。
また、特別会計予算等につきましても、所要の補正を行っております。
財政投融資計画につきましては、緊急経済対策を踏まえ、事業の継続を強力に支援すべく、中小・小規模事業者や中堅企業・大企業の資金繰り対策等に万全を期すため、約十兆千九百億円を追加しております。










 

(令和二年度第二次補正予算(第二号、特第二号及び機第二号)の大要

次に、令和二年度第二次補正予算の大要について申し述べます。
一般会計につきましては、総額で約三十一兆九千百億円の歳出追加を行うこととしております。その内容としては、新型コロナウイルス感染症対策経費として、「雇用調整助成金の拡充等」に係る経費に約四千五百億円、「資金繰り対応の強化」に係る経費に約十一兆六千四百億円、「家賃支援給付金の創設」に係る経費に約二兆二百億円、「医療提供体制等の強化」に係る経費に約二兆九千九百億円、「その他の支援」に係る経費に約四兆七千百億円、新型コロナウイルス感染症対策予備費を十兆円計上するとともに、国債整理基金特別会計への繰入として約千億円を計上しております。
その財源面につきましては、歳出において、議員歳費を約二十億円減額しております。また、歳入において、建設公債を約九兆三千億円、特例公債を約二十二兆六千百億円発行することとしています。
この結果、令和二年度一般会計第二次補正後予算の総額は、一般会計第一次補正後予算に対して歳入歳出ともに約三十一兆九千百億円増加し、約百六十兆二千六百億円となります。
また、特別会計予算等につきましても、所要の補正を行っております。
財政投融資計画につきましては、実質無利子・無担保融資等の大幅拡充に加え、資本性資金の供給等を行い、企業等の資金繰り対応に万全を期すため、約三十九兆四千三百億円を追加しております。

 

なお、新型コロナウイルス感染症対策予備費の十兆円の追加につきましては、まず、第二波、第三波が襲来し、事態が大幅に深刻化した場合には、少なくとも五兆円程度の予算が必要になると考えているところです。その内訳につきましては、ある程度の幅をもってみる必要はありますが、第一に、雇用調整助成金など、雇用維持や生活支援の観点から一兆円程度、第二に、持続化給付金や家賃支援給付金など、事業継続の観点から二兆円程度、第三に、地方自治体向けの医療・介護等の交付金など、医療提供体制等の強化の観点から二兆円程度が必要になるのではないかと考えております。
その上で、今後の長期戦の中では、事態がどのように進展するかにつきまして、予見し難いところが大きいと考えております。このため、どのような事態が起こったとしても、迅速かつ十分に対応できるよう、万全を期すため、更に五兆円程度の予備費を確保することとしたものであります。
この予備費の使用については、適時適切に国会に御報告いたします












  令和二年度第三次補正予算の大要

次に、総合経済対策の実行等のために今国会に提出いたしました令和二年度第三次補正予算の大要について申し述べます。

一般会計につきましては、歳出面において、総合経済対策に基づき、「新型コロナウイルス感染症の拡大防止策」に係る経費に約四兆三千六百億円、「ポストコロナに向けた経済構造の転換・好循環の実現」に係る経費に約十一兆六千八百億円、「防災・減災、国土強靱化の推進など安全・安心の確保」に係る経費に約三兆千四百億円の合計約十九兆千八百億円を計上しております。
このほか、国税の減収に伴う地方交付税交付金原資の減額の補?等を行うとともに、既定経費の減額を行うこととしております。
歳入面においては、租税等の収入について、最近までの収入実績や企業収益の動向等を勘案して約八兆三千九百億円の減収を見込んでおります。また、税外収入について、約七千三百億円の増収を見込むほか、前年度剰余金約六千九百億円を計上することとしております。
以上によってなお不足する歳入について、公債を約二十二兆四千億円発行することとしております。
なお、剰余金の処理につきましては、別途、所要の法律案を提出し、御審議をお願いすることとしております。
この結果、令和二年度一般会計第三次補正後予算の総額は、一般会計第二次補正後予算に対して歳入歳出ともに約十五兆四千三百億円増加し、約百七十五兆六千九百億円となります。
また、特別会計予算につきましても、所要の補正を行っております。
財政投融資計画につきましては、総合経済対策を踏まえ、現下の低金利状況を活かして、生産性向上や防災・減災、国土強靱化対策を加速するとともに、ポストコロナ時代の社会・経済構造変化に対応した民間投資を促進するため、約一兆四千三百億円を追加しております。





















第828回 2021年2月1日の財産対照表と1月分の消費損益計算書を作りましょう!

   
               2021年2月度の財産対照表を作りましょう


                         2021年2月度財産対照表
                          
                         (20201年2月1日現在)
         (単位:円)


左方(ひだりかた)

   金 額

右方(みぎかた)

   金 額

資産の部

 

   負債の部

 

現 金

 

住宅ローン

 

普通預金

 

その他借入金

 

定期性預金

 

カード未払金

 

その他預金

 

未払金

 

土 地

 

後払い電子マネー

 

建 物

 

その他負債

 

マンション

 

負債合計

 

有価証券

正味財産の部

保険積立金

 

 家族財産

 

車 両

 

 留保財産

 

売却可能な高額品

 

 当期消費損益

      

電子マネー

 

正味財産合計

 

その他資産

 

 

現金過不足

 

 

 

資 産 合 計

 

負債・正味財産合計

 




        (1)  正味財産の計算

               正味財産=資産合計―負債合計

     (2)留保財産(あなたが今まで働いて自力で築き上げた財産の金額)の計算

                  留保財産=正味財産―家族財産


  

      20201年1月1日から1月31日の消費損益計算書を作りましょう

       当月度(1月1日から1月31日)の収入科目と消費科目の
合計金額を

       科目ごとに記帳します。

       累計は1月までの合計金額になります。累計の当期消費損益は、

       2月1日の財産対照表の当期消費損益に一致します。

                  2021年1月度消費損益計算書
                (20201年1月1日から1月31日)      (単位円)

  科 目

 当 月

 累 計

  科 目

 当 月

  累 計

収入の部

金 額

金 額

特別収入の部

 金 額

 金 額

給 料

 

 

受取利息

 

 

賞 与

 

 

受取配当金

 

 

家族収入

 

 

受贈給付金

 

 

年金・その他

 

 

資産評価益

 

 

収入合計

 

 

有価証券売却益

 

 

消費の部

 

 

その他  

 

 

税金等

 

 

特別収入合計

 

 

(所得税)

 

 

特別消費の部

 

 

(住民税)

 

 

住宅ローン支払利息

 

 

(社会保険料)

   

 

その他支払利息

 

 

(その他税金)

 

 

資産評価損

 

 

日常生活費

 

 

有価証券売却損

 

 

(食料費)

 

 

 その

 

 

(通信費)

 

 

特別消費合計

 

 

(交通費)

 

 

当期消費損益

 

 

(水道光熱費)

 

 

 

 

 

(新聞図書費

 

 

 

 

 

(消耗品費)

 

 

 

 

 

その他生活費

 

 

 

 

 

(外食費)

 

 

 

 

 

(交際費)

 

 

 

 

 

(医療費)

 

 

 

 

 

(旅行費)

 

 

 

 

 

(教育費)

 

 

 

 

 

(衣料費)

 

 

 

 

 

消費合計

 

 

 

 

 

通常消費損益

 

 

 

 

 

        通常消費損益=収入合計−消費合計

          当期消費損益=収入合計−消費合計+特別収入合計−特別消費合計


              (注)1月の場合は、当月金額と累計金額が同じ金額になっています







第827回 コロナの家庭生活への影響

コロナの家庭生活への影響

1家庭生活とコロナの影響

 家庭生活の主体である人間は、コロナ禍が続いている社会でも

持続的に生き続けていかなければなりません。


コロナ社会においては特に貧困層や最も弱い立場ある人々が生活を維持していくためには

政治的に安定した基礎的、継続的な経済支援を提供することが必要です。

そのためには現実の家庭生活を理解することです。

ここでは、コロナ下での女性への影響を取り扱っています。



2 コロナ下の女性への影響と課題


コロナ下の女性への影響と課題に関する研究会(第6回)




コロナ禍で急増する女性の「実質的失業」と「支援からの孤立」

コロナによる働き方・暮らし方の変化と女性活躍 −概要版−

株式会社野村総合研究所 未来創発センター

上級コンサルタント 武田 佳奈

 2021年1月25日

パート・アルバイト女性を対象に実施した調査(2020年12月実施)の

結果概要


  「コロナ禍で急増する女性の「実質的失業」と「支援からの孤立」


 コロナで大幅にシフトが減少する「実質的失業者」のパート

 ・アルバイト女性は、推計90.0万人


 (2020年12月時点)

 ・2020年12月時点で、パート・アルバイト女性の4人に1人がコロナでシフトが減少

 ・シフト減パート・アルバイト女性の4割がコロナ前と比べて5割以上シフト減

 ・「シフト5割以上減」かつ「休業手当なし」の人を「実質的失業者」と定義。

  2020年12月時点で、パート・アルバイト女性で「実質的失業者」は 90.0万人に

  のぼると推計される(「実質的失業者」は、一般的に統計上の「休業者」にも

  「失業者」含まれない)

















 シフト減パート・アルバイト女性の6割は、自分が「休業手当」や

 「新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金」を受け取れる

  ことを知らない


 ・6割近くが「シフト減の場合も休業手当支給の対象」のことを全く知らない

 ・6割が「新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金」のことを全く知らない









 
シフト減パート・アルバイト女性の5割以上が「暮らし向きが

 苦しいと感じること」が増え、6割強が「経済状況を理由に

 気持ちが落ち込むこと」が増えている


 ・8割近くで世帯収入が減少(うち4人に1人が世帯収入半減)
 
 ・6割が、食費の支出を減らしたり、貯蓄を削って生計維持を図っている

 ・コロナ前と比べて、「暮らし向きが苦しいと感じることが増えた(5割以上)」、

 「将来の家計への不安を感じることが増えた(7割強)」、

   「経済状況を理由とした気持ちの落ち込みを感じることが増えた(6割強)」

 ・「金銭的理由で、この先生きていくのが難しいと感じること」が増えている人も

   2人に1人におよぶ








今後求められる対策













第826回 政党をより強くするための女性のエンパワーメント


   政党をより強くするための女性のエンパワーメント

       女性の政治参加促進のためのガイドブック

・政治に参加する女性を増やすという目標は、政治に参加する男性を減らすことではなく、

 すべての人にとってより公正な社会をつくることである



・女性議員の割合は、政治における討議の性質に大きな影響を及ぼす。


・女性のエンパワーメントを先導すれば、新たな支持基盤を生み出して、

 政党に新たな加入者を引き付ける可能性がある。


女性が政治活動に参加する権利は、いくつかの国際条約によ って保障されている。
だが、抽象的な権利を現実へと変えるためには、現場での困難な作業が必要である。
政党が女性の政治参加への鍵であるのは、選挙に向けて候補者を募集し、選定して、国の政策のアジェンダを決定するのが政党だからである。
しかし政党内では、女性は草の根レベルや支援的役割において過剰代表となり、権力のある地位においては過少代表となる傾 向にある。

既成の影響力あるネットワークに参入できず、資源が極めて限られ、ロールモデルやメンターもほとんどおらず、 時には家庭やコミュニティのサポートさえ限られているため、 女性の政党への参加が男性を大幅に下回ってきたのは無理からぬことである。
女性が政党にどのように参加しているか―そして、政党が女性の関与をどのように奨励し、育み、男女共同参画の問題をどのように組み込んでいるか―が、女性の政治的エンパワーメントの主な決定要因である。
これらは、広く社会で男女共同参画の問題が取り上げられることを確保する上での鍵でもある。

政治的プロセスへの女性の関与を促進するための戦略を効果的なものにしようとするなら、選挙サイクルの具体的な段階―選挙前、選挙期間中、選挙後―にまたがって政党が取り得る措置、並びに政党そのものの組織及び資金調達とその戦略とをリンクさせるべきであ る。
女性の政党参加を高める上で最も効果的な戦略は、政治制度改革と、政党という構造の内外における女性政党活動家、女性候補及び女性当選者を対象とした支援とを結び付けるものである。
こうした戦略には、政治領域全般にわたる様々な関係者や政党の協力が必要である。


女性の政治的エンパワーメント: 民主主義の責務

民主的な統治を前進させるためには、包摂的で対応力をもつ政治プロセスの環境を創り出して維持し、女性のエンパワーメ ントを促進することが必要である。
女性の視点を取り入れることと女性の政治参加は、民主主義の発展の前提条件であり、優れた統治に貢献する。
政党は、女性の政治参加に影響を及ぼす最も重要な組織である。
政党はほとんどの国において候補者の募集と選定を担当しており、どの問題を政策アジェンダに入れるかを決定する。
女性がどのようにして政党に参加するか―又は、政党がどのようにして女性の関与を奨励し、育むか―が、女性の政治的エンパ ワーメントの展望の主な決定因子である。

政党が女性の政治的エンパワーメントに対して影響力をもっているという特質か ら、市民団体(CSOs)、国際機関や開発支援者は政党の役割に対する重視を強めてきた。
世界的に見ると、女性は依然として、政治や立法面での優先課題を決定する統治構造の中心から外されている。
世界の議会において議席に占める女性の割合は、2005年の 16%から増えてはいるものの 19%である。
女性閣僚の割合はさらに低く、平均で 16%である。
国や政府のトップにいる女性の割合はなお低く、近年は低下しており、2011 年には5%に満たな かった。
この数字の低さは、国際社会が差別をなく し、女性の活躍を促進しようと 30 年間にわたってロビー活動と努力を行ってきたにもかかわらず続いている。
国連は 2000年に女性のエンパワーメントをミレニアム開発目標の1つに含めることによって、開発において女性が中心的な役割を果たすことを認めたが、世界のどの地域も、方針決定を行う地位に女性が 30%いるという目標を達成する軌道には乗っていない。
この分野で目立った例外や好事例は認められるものの、女性が競技者として全面的かつ平等に参加するには、いくつかの障害が残っている。

男女の役割についての固定観念と偏見は、程度は様々ながら世界のあらゆる国に広く認められ、社会、経済、そして政治の世界にも反映さ れている。
女性は多くの国々で男性と直接に競争することや人目に立つこと、人と交わることを思い留まらされ、その代わりに、意思決定から遠ざけられ、私的な領域における育児や家族の世話、家事など、補助的役割へと向かわせられている。
このように多様で重層的な男女の役割分化や偏見があることを考えれば、政党によ る公式の支援は決して女性の政治参加に影響を及ぼす唯一の要素ではないものの、政治と政党生活への女性の参加を阻む障害を克服するためには必要である。

調査の結果、女性議員の数が重要であることが分かっている。
少なくとも、議会の中に女性議員の数が多いほど、議会が女性の問題を取り上げ、 議院での男女の力学を変える傾向は強い。
女性議員の割合は、政治における討議の性質に大きな影響を及ぼす。
議会やその他の意思決定機構における女性の存在感が希薄な水準であることを考えると、政党は積極的に、ガバナンスにおいて男女共同参画に取り組むことを確保する必要がある。

政党は、政治討論における論点決定に影響力がある。
つまり、政策を立案し、政治の優先課題を設定するため、女性の関心事を取り上げるための戦略的な立場にあるということである。
実際に、政治や選挙のプロセスにおいて、ジェ ンダー関連の課題を取り上げることに関しての政党の実績は成否さまざまである。今まさに行われているやり方が、十分に集成され記録されているわけではない。
本ガイドブックは、この 不足分に言及することが狙いである。

結論

女性の視点を政治に取り込むこと及び女性の政治参加は、民主的発展のための前提条件で、優れた統治に貢献するものであり、政党は政治参加を実現するための主要な媒体である。
選挙サイクル全般を通じて女性のエンパワーメントの新たな取組を積極的に推進することは、政党にとって政治的・財政的な利点をもたらす可能性がある。
改革を通じてオープンかつ正式に女性の参加を支持することにより、政党は世論を変え、新たな支持基盤を生み出し、新規の党員を引き付け、党への公的資金の流れを増やし、他国に対する立場を向上させることができるが、 この他にも政治的・実際的な利点は数多くある。

女性の政治参加を阻む障害を克服するためには、政党による正式な支持が必要である。
ジェンダーに関する偏見は、世界中に蔓延しており、社会生活、経済生活、政治の世界に反映され ている。
多くの国で、女性は依然として男性と直接に競い合う こと、大勢の前に姿を見せて人と交流することを押し留められ、 意思決定から女性を遠ざけるような役割に就かされている。

こうした偏見が、女性の経済的地位の低さや世界中での相対的貧困を増幅し、永続させてい る。
これらは、選挙のサイクルのどの段階にお いても、女性が政治に参加することをほぼ不可 能にしている、最も重要で直截的な障害の一部 となっている。
例えば、女性が管理できる資源はたとえあったとしても男性より少ないため、 女性は指名を受けたり、選挙に立候補したりするための独自の選挙運動を賄うことができな い。

また、外部からの資金提供、ノウハウ、影響力あるネットワーク、ロールモデル、経験豊富なメンターなど、選挙運動を支えるための資源も男性の場合より手に入れにくい。
政党内では、指導層や意思決定を行う地位に就いている女性の数が限られていることに、こうした偏見が顕著に反映されている。 反対に、女性は、草の根レベルで政党を支える、又は党の指導者層の男性を支える地位や活動では多数派となっている。
政党において権力を持つ地位は、しばしば非公式で一極集中し、 新参者、特に女性には近づくことのできないしっかり固まった関係や影響力あるネットワーク によって支えられている場合がある。
こうしたネットワークに埋め込まれている組織的な知識や経験を手に入れることができず、資源も極めて限られ、ロールモデルやメンターもほとんどなく、時には家族やコミュニティの支援さえ限られているため、女性の政党への参加が、男性のそれを大幅に下回ってきたのは無理からぬことである。

政治の世界に入り、政党に入党することを望む女性が直面する多くの難題には、選挙サイク ルの様々なレベルやエントリーポイントでの多様な手段を通じて対処することができる。
本ガイドブックは、目標を明確にした戦略があれば、いかにより多くの女性を指導的地位に就かせ、 確実にそうした地位に留まらせることができるかを実証してきた。
成功する戦略には、政治制度の広範囲での変革から、党内改革、女性の能力増進まで幅がある。
政党への女性の参加を増すための改革が、党の綱領のジェンダーの問題に対する対応力を高めるための取組と連動して きたことを多くの事例が示している。

最も有意義な戦略は、女性が直面している社会経済的・ 能力的な課題に取り組む女性の政党活動家、候補者及び当選した公職者を明確に対象とした支援の提供と、政治制度の改革とを同時に組み合わせている。
世界中の政党が、男女共同参画への取組が行われている限り、どれか一つの出発点が他の出発点より優れているわけではないことを実証してきた。
成功した政党は女性のエンパワーメン トに対して創意あふれるアプローチを行い、こ うしたアプローチをそれぞれの歴史や状況に合 わせてきた。

しかしながら、戦略やアプローチは多様であるにもかかわらず、クオータ制のように確立している手法は、権限ある地位に女性を就かせる上で効果的であることが繰り返し立証されてきたことに注目することは重要である。

本ガイドブックは、選挙サイクルの諸段階に従ってまとめられ、簡潔で利用可能な、戦略になりうるもののリスト(パートA)と共に詳細に、ケーススタディから実際的な例(パート B)を提供することを目指してきた。
指導者層をはじめとする政党の党員、市民団体や男女共同参画の活動家が、女性の政治参加を推進する ために行動を起こそうと意欲を出すことを希望 する。
また本ガイドブックが、政党への女性の参加を推進する方法について指針を求める関係者に役立つことを期待している。

・設けられた女性会又は女性部が、党内で戦略的 に位置づけられている。

・党の代表者会議における女性の参加の目標が 設定される。

・男女共同参画の視点が、 政策策定において主流 として組み込まれる。

選挙サイクルの具体的な4段階

I. 党内組織に関する基本戦略

選挙 サ イ ク ル の 段 階

II. 選挙前の期間における戦略
III. 選挙期間の戦略
IV. 選挙後の期間における戦略























第825回世界第165位という現実から脱却する第1歩・女性議員を増やすための責任を負うのは政党(2)


   世界第165位という現実から脱却する第1歩

  女性議員を増やすための第1義的な責任を負うのは政党


「政治分野における男女共同参画の課題(各政党の意見)」

<人材発掘、育成関係>
・ 女性で立候補の意志があっても家族の理解を得るのが難しい。女性の方が家族の支援を得にくい。
・ 女性の自己評価が男性に比べて低い傾向がある。
・ 各支部で決定権を持っている者に男性が多く、男性目線で候補者を選びがちである。
・ 女性の人材を見つけることが、男性には難しく、候補者を選定過程に女性が必要。
・ 候補者公募に対する応募者は男性が多い。
・ 政治分野を志す者が男女ともに少ない。

<ハラスメント関係>
・ セクシュアル・ハラスメントや票ハラスメントが深刻である。
・ 女性の尊厳を傷つける議会内外での女性蔑視発言、セクシュアル・ハラスメント発言や 行為などが放置されており、なくしていかなければならない。
・ 現職も新人も、女性に限らず、票ハラスメントの経験者が多い。選挙を手伝う男性議員 が男尊女卑の言動、無感覚なセクシュアル・ハラスメント的な日常会話をすることがある。
・ 男性より女性の方がオンラインハラスメントの被害に遭いやすい。

<選挙前及び選挙期間中のサポート体制関係>
・ 選挙対策事務所において女性スタッフが少なく、男性目線で選挙戦略をたてがちであ る。
・ 「女性はこうあるべき」というステレオタイプを押し付けがちで、その人らしい選挙戦 をしにくい。
・ 女性の新人候補は、有権者や陣営内の男性から「女に何ができる」「素人の女に選挙は わからない」との態度を取られた者が多い。
・ 女性候補者の周囲に女性スタッフや女性地方議員を意識的に配置するサポートが必要。
・ 体調の面で、男性スタッフには言いにくいことがある。
・ 選挙直前や選挙期間中は非常に激務になる。
・ 女性議員比率を高める上で障害となっている小選挙区制はやめ、比例代表制にするな ど、現在の選挙制度を改革することが必要。

<議員活動と家庭生活の両立環境の整備関係>
・ 女性議員の妊娠、出産時における遠隔投票の検討が必要。
・ 選挙では朝の駅立ち・辻立ちがしにくい。
・ 女性が家事・育児・介護などさまざまな負担を担わざるをえない状況が残されており、党による援助が必要。同時に、議会としても、保育ができる環境整備をすすめるなど、改善、強化が必要。
・ 育児を抱える者のサポートが必要。
・ 家族の協力が必須であり、泊まりを伴う視察や、夜の夕食会後の懇親会等、家を空ける ことが難しい。
・ 会合出席や支援者との懇談などがあり、夜・土日も休める機会が作りづらい。

※ 令和元年 11 月から 12 月にかけて内閣府が各政党に対して調査して得られた意見




令和元年度 諸外国における政治分野への女性の参画に関する調査研究報告書

令和2年3月 アイ・シー・ネット株式会社 (内閣府男女共同参画局 委託事業)

IV. 総括

   オーストラリア、カナダ、メキシコ、大韓民国調査を踏まえた日本への示唆
  (三浦まり)


(2)候補者の配置


          「
政治分野における男女共同参画の推進に関する法律
(基本原則)
  
第二条 
   政治分野における男女共同参画の推進は、衆議院議員、参議院議員及び
   地方公共団体の議会の議員の選挙において、政党その他の政治団体の
   候補者の選定の自由、候補者の立候補の自由その他の政治活動の自由を
   確保しつつ、男女の候補者の数ができる限り均等となることを目指して
   行われるものとする。


目標数値を設定するだけではなく、候補者の配置に関しても規定を設ける必要がある。

女性が名簿の下位や当選見込みの低い選挙区に配置されるのを防ぐ仕組みが必要だからであ る。
衆議院の場合は、重複立候補制度自体よりも、実は同一順位登載制度が問題である。
これを廃止すれば、政党は名簿第一位から最下位まで一人ずつに順位を振ることになる(もっと も、廃止が困難である点は前述の通りである)。
具体的には、比例代表においては比例名簿への順位に関する規定を設け、女性が当選可能 性の低い下位に配置されないような設計が必要である。
仮に 50%のクオータを実施するのであれば、男女又は女男の交互登載が有効であり、さらには 11 ブロックのうち男女交互名 簿と女男交互名簿の割合が同等になるよう、2回の選挙において割合が同じとなるような 規定を設ける必要があるだろう。
あるいは名簿第1位から五人ごとに二人以上は同性とす るなどの規定を設けることも考えられる。
重複立候補・同一順位登載者に関しては、同一順 位の間で男女交互の当選確定ができる仕組みも考えられるだろう。

小選挙区においては、メキシコやオーストラリアのように、政党の強さに応じて選挙区を 分類し、勝ち目のある安全区に男性が優先的に配置されないようにする工夫が必要である。
メキシコ、オーストラリア及びカナダでは、名称や具体的基準は異なるものの、概ね選挙区を勝ち目のある選挙区、接戦区、勝ち目のない選挙区の三つに区分している。
日本において も当選者と次点候補者の得票差比率(つまりは惜敗率)を用いることで、この区分は機械的 に可能である。

日本では復活当選があるため、復活当選した議員がいる選挙区は接戦区、い なければ勝ち目のある選挙区、そして現職のいない勝ち目のない選挙区と三つに分類でき る。

小選挙区に 30%あるいはそれ以上のクオータを導入する場合は、三つの区分ごとに数値目標を定めることで効果を高めることができる。
勝ち目のある選挙区及び接戦区は現職が存在する選挙区であり、日本のどの政党も現職優先の方針をとり、現職を降ろして新人を立てることはほぼない。
したがって、実質的に意味のあるクオータの設定は現職不在か現職が引退する選挙区となる。
カナダ新民主党のブ リティッシュ・コロンビア州議会のように、現職のいない選挙区の 30%は女性を指名する、 現職が引退する場合は女性を後継者とするといったルールを設ければ、女性議員増加が見 込めるであろう。

(3)政党内の候補者選定過程

政党本部がクオータや数値目標を定めたとしても、実際の候補者選定を担うのは政党の地方組織であることが通常である。ここで問題となるのは、仮に現職が立候補しない選挙区 の 50%を女性とすると政党本部が決定した場合、どのように選挙区調整を行うのかという 点である。
メキシコ(PAN)あるいはイギリス(労働党)では、女性を擁立する選挙区を先に指定し、指定された選挙区の政党支部は女性だけを擁立する方法をとっている。
クオー タを実施したい党本部と、自分の選挙区が女性専用区となることへの抵抗を示す地方組織 との軋轢をどのように解消するかが論点となってくる。
カナダのようにクオータよりも緩やかな数値目標を設定する場合には、地方組織に対して候補者擁立のルールを定め、そこに女性擁立を促進する効果を持つ規定を設けることが 考えられる。
カナダの新民主党は、候補者擁立にあたる地域の選挙区協会が守るべき候補者指名規則を定めている。
選挙区協会は女性を含む多様性に十分配慮して候補者を発掘しな ければならず、候補者を選出する候補者選定集会の開催に当たって、そのような条件を満た したかどうかを党本部の候補者選定委員会に判断してもらう必要がある。
日本の主要政党では、候補者選定方法の制度化が低く、不透明であり予測可能性が低い。
通常は地方組織がその地域の候補者を発掘・擁立し、特段問題がなければ、党本部は地方の決定を追認することになる。
カナダの新民主党のようなやり方に倣うのであれば、地方組織 が真剣に女性候補者を探したかどうかを党本部がチェックすることになる。
真剣に探したことをどのように証明するのかがポイントとなるが、最終面接を行った候補者予備軍に女 性は含まれていたのか、候補者選定組織に女性も含まれているのか、潜在的候補者の女性が アクセスしやすいような情報提供、集会開催、相談窓口の設置は行ったかなどを点検することが検討課題であろう。

イギリスについては武田宏子「イギリスにおける女性議員増加のプロセスとその要因」『諸外国におけ る政治分野への女性の参画に関する調査研究報告書』(平成 31 年3月有限責任監査法人トーマツ(内 閣府男女共同参画局委託事業))所収。

(4)政党交付金等を通じた女性参画の促進

日本において年間約 320 億円の税金が政党交付金として支給されていることを踏まえる と、韓国やメキシコの例に鑑み、女性の政治参画に使途を限定することが考えうる。
割合は メキシコでは3%、韓国では 10%となっている。
仮に3%を振り分けるとすると、日本で は約 9.6 億円となる。
10%だと 32 億円となる。
政党規模によるが、これだけの金額の資金を女性参画のために使えるようになれば、相当の効果が見込めるのではないだろうか。
ただし、メキシコや韓国の例から分かることは、使途に関する報告と厳格な監査が伴わな いと、意味のない使われ方に転じてしまう危険性があるという点だ。
有効な使われ方としては、女性を対象とする政治スクール・研修、女性集会の開催などが主たるものになると思われるが、韓国のように女性スタッフを積極的に雇用し、人材育成を行い、ここから議員が輩 出する仕組みを作ることも有益であろう。
政党が女性候補者養成を行う際には、アメリカにおける市民団体の実践が参考になるであろう。
政党交付金の使途特定枠は政党活動への支給となるが、それとは別に女性候補者に直接的に資金援助する仕組みも有効であろう。
韓国では選挙の年には女性候補者推薦補助金が 小選挙区に立候補する女性候補者に支給される。
政党規模と女性擁立状況により一人当たりの金額は変わるが、168 万?360 万円程度となっている。
カナダのいくつかの政党では自主的な基金を設け、女性候補者に資金援助をしている。
約 1,000 カナダドルなので、日本円で約 86,000 円と少額である。
なお、日本の国民民主党は WS 基金を設け、統一地方選挙の際には女性候補者に 30? 50 万の資金援助を行った。
さらに新人奨励金、公認料を含めると、都道府県議の場合は合計 260 万円、市区議で 100 万円の支給となる。
原資は政党交付金も含む。
こうした取組が他の政党へも広がることが方向性の一つであろう。
女性候補者に何らかの資金援助が必要になる背景としては、日本において政党の看板だけで選挙を戦えることは少なく、資金調達から選挙事務所の運営まで候補者本人の負担が重いことがある。
特に衆議院の小選挙区においてはこの傾向が強い。
参考になるのが、カナダの償還制度である。
これは一定数の得票を得た政党に対して負担 した選挙費用の 50%が国庫から支払われるものである。
また資金力の弱い女性候補者が男性候補者と対等の立場で競争できることを目的として、選挙費用の上限規制が 2004 年に設 けられた。
もっともその趣旨に鑑みると上限が高額であるとの指摘もある。
日本では法定選挙費用と公費負担がある。
もっとも、日本の選挙運動は法定の選挙期間に限らず、立候補予定者は実質的に選挙運動を公示・告示日よりも前から行っている。
その部分には上限は設けられていない。
女性を含む多様な候補者を掘り起こす観点から、競争の公平化をどのように図るかの検討が必要であろう。

前身の民主党が設置した Water&Seed 基金を引き継いだもので、女性候補者に早い段階から水と種を与えるという意味がこめられている。


(5)監視制度

(実態の調査及び情報の収集等)

第五条 国は、政治分野における男女共同参画の推進に関する取組に資するよう、国内外における当該取組の状況に関する実態の調査並びに当該取組に関する情報の収集、整理、分析及び提供(次項及び第九条において「実態の調査及び情報の収集等」という。)を行うものとする。

  2 地方公共団体は、政治分野における男女共同参画の推進に関する取組に資するよう、当該地方公共団体における実態の調査及び情報の収集等を行うよう努めるものとする。



どのような制度を設けるにせよ、政党の行動を監視する仕組みを組み込まなければ、女性議員の持続的な増加は見込めないであろう。
メキシコ及び韓国の地方選挙では、選挙管理委員会に大きな権限を持たせ、基準を満たなさない立候補を受理しない制度となっている。
メ キシコの場合はさらに独立性の高い選挙裁判所が存在し、司法による法律遵守の仕組みが整えられている。
そのような強制力を発揮しないまでも、政党の遵守程度を調査し情報公開することで、メディアや市民社会が監視を強めることができる。
その点で参考になるのが、メキシコの「女性の政治参画監視機構」である。
2014 年に INE (国家選挙管理機構)、国家女性庁、選挙裁判所の3機関が女性の政治参画推進のために共 同で設置したプラットフォームで、連邦及び地方においてパリテが守られているか監視し ている。
議長を3機関で持ち回りとし、ほかに政治家や研究者が参加する連合体となってい る。
男女比の調査だけではなく、政党が候補者に使うキャンペーン費用の男女差や、メディ アにおける政治家の男女別露出時間を調査し、情報公開を行っている。
世論喚起という意味でも重要な役割を果たしている。
メキシコの場合は、監視機構に参画する国家女性庁もかなり充実した体制となっている。
ジェンダー主流化のための監視能力を有し、女性差別撤廃条約に国内政策が違反していな いかを監視し、ジェンダー統計レポートも刊行している。
228 人の職員のうち、女性の政治参画の担当官は四人おり、政党へのアドバイスも行っている。
日本の政治分野における男女共同参画推進法は、監視方法を定めていない。
公職や候補者、 政党における男女比、女性の政治参画の障壁等は内閣府、総務省が調査することが参議院内閣委員会附帯決議で明記されている。
政治分野のジェンダー統計はかなり整備されている と言えるが、調査対象として、障壁を広義に捉え、メディアにおける男女政治家の取り扱いの相違や、議会規則・慣行における女性への不利な取扱いなども含めていけば、さらなる貴重な情報提供となろう。
また、行政府が政党を監視することは馴染まないことを踏まえると、独立性の高い監視機関の設置は検討課題である。
メキシコの「女性の政治参画監視機構」を参考にすると、内閣府男女共同参画局、選挙管理機関、両院事務局、3議長会などの関連諸機関をつなぐようなプラットフォームの構築も有用性が高いことがわかる。
議会の関与という意味では、カナダの下院(庶民院)の女性の地位常任委員会も参考にな る。
2004 年に設置されて以降、会期ごとに十数本のレポートを出しているが、2019 年には 「Elect Her(彼女を選ぶ)」のレポートを発出するにあたって、2時間のセッションを 10 回実施し、有識者等のヒアリングを踏まえ、14 の提言をまとめている。
野党第一党が議長となり運営されているが、提言には反対意見書も添付され、政党間の意見相違も配慮する形式となっている。
イギリス庶民院の特別委員会も行政監視の点では優れた機能を果たしている。
有識者ヒ アリングとともに議員間の議論があり、レポートをまとめあげるだけのスタッフも充実し ている。
日本では国会による行政監視の制度化が弱く、議員が個別に非公式に行うこともあり、あ るいは政党内のプロジェクト・チーム等や、与党・野党別の合同ヒアリング等、さらには超党派の議員連盟がアドホックに形成され、ヒアリングを通じて論点共有が図られる。
行政府は情報提供を行うが、アドホックに形成されるグループに専属のスタッフがいるわけでは なく、カナダやイギリスのように知見を体系立てて整理するだけの組織力はなく、情報発信 も弱い。
日本における既存の機関を活用するのであれば、参議院調査会において女性の政治参画を取り上げ、国会議員が主体となって調査・議論・提言を行う必要もあるのではないだ ろうか。

(6)人材育成・資金援助

(人材の育成等)

 第八条 国及び地方公共団体は、政治分野における男女共同参画が推進されるよう、人材の育成及び活用に資する施策を講ずるよう努めるものとする。



女性候補者を持続的に確保できるような人材育成の仕組みも必要である。
実施主体とし ては政党及び市民団体がある。
人材育成という面で傑出しているのがアメリカである。
予備選挙を採るアメリカでは政 党による積極的措置が講じにくい反面、市民団体により様々なトレーニング機会が提供さ れ、女性の政界進出を促している。
本書のコラムで紹介されたイマージ(Emerge)の試みが 日本の政党にとっては参考になるだろう。
立候補の決意を固めている女性を対象に、多岐にわたる実践的な訓練を提供しているからだ。
政治の世界にコネクションを持たない人たち の参画を促すためにも、ネットワーク形成や人脈構築に重きを置いている。
全米のハブとなっているイマージ・アメリカ(Emerge America)の有給職員はカリフォル ニアの本部に10 人、ワシントン DC に 10 人程度いる。
この規模は日本では政党でもない限 り難しいであろう。
政党交付金に使途特定枠を設けるのであれば、使い方としてはこのよう な訓練プログラムが相応しいであろう。
超党派の取組としては、カナダ・ケベック州議会における超党派の「女性議員サークル」 (Cercle des femmes parlementaires du Quebec)の例も参考になる。
参加者のエンパワメント だけではなく、自信向上のための能力開発ワークショップを実施している。
また、カナダの 市民団体イコール・ボイスも4日間にわたる研修プログラムを提供する。
18〜25 歳の女性を対象とし、参加者のうちコミュニティを変える活動を行うものに 2,000 カナダドル(約 17 万円)の資金提供も行う。
同様に市民団体の政治と民主主義グループ(GFPD)も模擬議会を含むトレーニングを実施する。
オーストラリアでは、労働党の女性候補者を支援するエミリーズ・リストがあり、アメリ カのエミリーズ・リストと同様に主たる活動は支援をする女性候補者への資金提供である。

『諸外国における政治分野への女性の参画に関する調査研究報告書』(平成 31 年3月有限責任監査法人 トーマツ(内閣府男女共同参画局委託事業))参照。

労働党の内部組織であるが、党からは一定の独立性を保つ。
女性の性的自己決定権擁護、プ ロチョイスの立場をとる労働党候補者に支援を行う。
資金援助としては、初期費用として 500 ドル(約 38,000 円)、その後は選挙キャンペーンの進展に応じて追加援助がある。1996 年の設立以来、すでに 200 人以上を当選させてきた。また、「Get Elected!(当選しよう!)」 という3回にわたるトレーニング・プログラムも提供する。

(7)女性への暴力防止

政治分野における女性への暴力は深刻な状況にあり、女性が立候補を思いとどまる一つ の要因となっている。
メキシコでは政治に進出する女性たちやその家族が命を脅かされるなどの非常に深刻な 状況となっている。
2018 年選挙でパリテを実現するにあたり、女性候補者への暴力が予想 されたため、2016 年に「政治分野におけるジェンダーに基づく女性への暴力に取り組む議 定書」が作成された(翌年にはさらに改正)。
選挙裁判所のイニシアティブの下に起草に参加したのは、INE、選挙犯罪専門検察、内務省人権局、国家女性庁、女性に対する暴力と人身取引専門検察、被害者ケア実行委員会、女性への暴力の防止・撲滅国会委員会などである。
同議定書はジェンダー暴力を定義し、司法等の関係部署が果す役割を特定し、被害が生じた場合の相談、訴追、保護プロセスを定める。
ジェンダー暴力に含まれる行為は、圧力、糾弾、ハラスメント、抑圧、嫌がらせ、差別、 脅迫、自由や生命の剥奪など具体的でかつ広範にわたる。
当該行為がジェンダー暴力と認定 されるには、被害者が女性であるがゆえの行為であること、女性の政治的権利を否定するた めに行われていること、政治的権利や公職の枠組みの中で行為が発生していることなどがある。
例えば、「子どもの面倒は誰が見るのか」といった日本でも散見されるジェンダー・ ハラスメントも摘発対象に含まれる。
政党や候補者は、ジェンダーに基づいた誹謗、差別、 政治的差別を含むプロパガンダを使用することが禁じられている。
このように画期的なガ イドラインがメキシコには存在するが、その実効性には疑問もあり、議定書に沿った立法化 と厳罰化が不可欠との指摘もある。
カナダでは連邦議会において、セクシュアル・ハラスメントの防止・解決のための規定を有する。
雇用主としての議員・議会役職者と雇われる職員の間の事案に関しては、両院にそれぞれ規定がある。
また、議員間に関しては、2014 年に女性議員二人からのセクシュアル・ ハラスメントの訴えを契機に、2015 年に議員間のセクシュアル・ハラスメントの訴えを裁定する新しい行動規範を下院が採択している。
議員はセクシュアル・ハラスメントをしないことが明文規定され、セクシュアル・ハラスメントのない職場環境への貢献を誓約する文書を議会人事責任者に提出する。
そして、実際に事案が発生した場合には、下院の人事責任者 (Chief Human Resource Officer: CHRO)又は(同じ党の議員間の場合は)党の院内幹事に告 発する。
CHRO・院内幹事は、当事者の匿名性を守ったまま、非公式に事情を聞き調停の可能性を探る。
調停が成立しなければ公的な手続に入り、事前審査、外部調査者による調査と委員会への報告、委員会(PROC)による最終報告の採択が行われる。
委員会は懲戒処分な ども含めた報告を議会に対して提出し、議会がその報告に同意することによって最終決定 となる。
なお、告発の内容によっては告発者側が処分される可能性もある。
韓国では全ての国・自治体において性暴力予防教育の実施が義務付けられており、国会でも定期的に実施されている。
もっとも、国会議員の参加者が少ないという問題が指摘されて いる。
2018 年には#MeToo 運動が起き、議員秘書の被害が明るみに出たことから、国会倫理特別委員会が国会内でのセクシュアル・ハラスメント及び性暴力のアンケート調査を実施した。
日本においては立憲民主党が行っているように、政党が相談窓口を設ける例はあるが、議会の対応は未整備である。
地方議会においては、例えば国立市議会のように議員から職員へ のセクシュアル・ハラスメントをきっかけに、再発防止のために国立市議会政治倫理条例を設けているところもある。
もっとも、セクシュアル・ハラスメント行為の禁止規定を設け、 議会が苦情処理に関する必要な措置を講じることは定められているが、具体的な調査、審査、 処分、救済に関する規定はない。
今後は、国会及び地方議会において倫理条例及び救済・防止措置について具体的に定めていくことが検討課題である。
また、対象者は議員だけではな く、秘書や議会事務局職員などを含める必要性があるだろう。

(8)ワーク・ライフ・バランスの確保


(環境整備)

  第七条 国及び地方公共団体は、政治分野における男女共同参画の推進に関する取組を積極的に進めることができる環境の整備を行うよう努めるものとする。



議員のワーク・ライフ・バランスの確保や両立支援も課題である。
オーストラリアの連邦議会では、授乳のために乳児を議場に連れて行くことを認める議会規則が 2003 年に施行された。
2016 年には授乳目的は削除されている。
また、下院では採決時に子どもの世話をするために議場に駆け付けられない場合の代理投票を認めている。
もっとも、上院では連邦制に基づく憲法上の問題から実現はしていない。
カナダの下院では、議事運営委員会が先述のセクシュアル・ハラスメントのみならず、ワ ーク・ライフ・バランスも検討し、専門家ヒアリング等を踏まえ議論を行い、レポートにま とめている。
例えば、議事が夜遅くにずれ込むことを避ける、翌年度の議事日程の検討を早 める、金曜日の審議をなくす、保育所を利用しやすくする、行き過ぎた野次の扱い、家族が首都に来るための旅費等が議論されている。
議場に乳児を連れて行くことに関しては、1998 年に夜遅くの採決に際して、生後7週間の乳児を母親である議員が抱いたまま投票した事例がある。
下院規則に厳格に従えば乳児は退場を求められるが、議長が黙認する対応をとっ た。
2012 年には複数の議員やその配偶者が出産をしたことから、議事進行を妨げない限り は議場に乳幼児がいることは許されるという議長の見解が表明された。
さらに 2019 年には議員の育児休暇制度が下院で採択されている。
以前は欠席事由に育児等は含まれておらず、一会期につき 21 日以上の欠席は、議員報酬が減額されていた(上院 は一日当たり 250 カナダドル(約 21,500 円)、下院は 120 カナダドル(約1万円)。
新しい規則の下では、4週間の産前休暇と 12 か月の有償の育児休暇を取る権利を議員に認めてい る。
日本においては、欠席事由が議論の焦点になっている。
衆議院及び参議院は議員本人の出産は欠席事由となっているが、育児、看護・介護、配偶者の出産は入っていない。
地方議会では、出産は全ての都道府県議会で欠席事由に含まれるが、市議会では 92.3%、人口 50 万 人以上の市議会でも 87.7%にとどまる(2018 年 12 月時点)。
育児、看護・介護、配偶者の 出産が含まれる議会の割合はもっと少ない。
育児休業を制度化する場合、かつてのカナダのように歳費・議員報酬の削減を伴うようにするのか、それとも現在のカナダに倣いむしろ 給付もつけるのかが論点となろう。
そもそも、議員に支払われる歳費(地方議員の場合は議員報酬)は何への対価なのかに関する議論の整理も必要である。
そして、欠席の際の表決権の確保もあわせて議論していく必要があるだろう。
保育所に関しては国会には整備されているが、千代田区の管轄下にあり、千代田区民の利用も可能であり、全ての国会議員の子どもの入所が優先されるわけではない。
国会議員には個人事務室があるためベビーベッドを置くことは可能だが、地方議員の場合は会派別のため、全ての人にとって可能な状況にはない。
議員活動と家庭生活の両立の確保は政治分野における男女共同参画推進法の第2条(基 本原則)にすでに明記されている。法に則り、論点整理と実態調査が必要であろう。

(9)女性議員の連帯

これまで検討してきた制度改革を実現するには、政治意思が欠かせない。
とりわけ当事者である女性議員が政党を超えて連携し、政党幹部や議長等に持続的に働きかけることが不 可欠である。
メキシコが大幅な制度改正に成功したのは、権限の強い選挙裁判所や選挙管理委員会が存在したこともあるが、それらに働きかけた女性たちがいたからこそである。
2011 年の選挙裁判所の歴史的判決を引き出したのは、「多様な女性たち(MeP)」と呼ばれる超党派の女性たちの連携であり、女性議員、女性政党リーダー、フェミニスト活動家、コンサルタン ト、研究者、ジャーナリスト、官僚、弁護士が結集し、パリテ実現のために活動した。
結成 は 2009 年で、13 人からスタートし、現在は 150 人以上が参加する。
パリテ実施状況を監視 し、情報交換を行い、機動的に行動している。
韓国の超党派女性議員ネットワーク「韓国女性議政」は元職・現職を含むネットワークで、 2013 年の設立以降、精力的な活動を展開している。
議員会館の中に事務所を構え、歴代女性議員の資料を揃えるほか、出版活動や啓発活動を行い、また男女同数関連法案成立のための討論会などを開催している。

三浦まり(2020)「政治分野における男女共同参画をどう進めるか?基本法から推進法への継承と発展 ?」『ジェンダーと法』(2020 年、近刊)。

カナダのケベック州では超党派の「女性議員サークル」があり、意見交換や人材育成のワ ークショップを提供するほか、超党派で合意できる問題に関して行動をとっている。
日本の国会ではかつては女性議員懇談会が存在し、超党派の連携を促進する仕組みとな っていた。
政治分野における男女共同参画は超党派に相応しいテーマである。
2019 年には WPL(女性政治リーダー)サミットが東京で開催され、事務局を担った女性国会議員を中心にフォローアップ会合も企画されている。
こうした試みが活性化することも女性議員比率 向上に貢献すると考えられる。

(10)女性団体への支援

最後に、女性団体への財政支援についても言及したい。
女性団体は女性の政治参画を促す ために、監視、人材育成、意識啓発の点で大きな役割を担う。
しかしながら、活動資金は不 足しており、政府からの財政援助が可能となれば、より大きな力を発揮できるであろう。
カナダでは女性・ジェンダー平等省が市民団体に助成金を交付し、女性の政治参加に関するプログラムを財政支援している。全国で年間 40 回ほど助成金申請ガイダンスを開催する。
2016 年時点では、最大で3年までのプロジェクトに助成をし、「政治活動とコミュニティ 活動のために女性をエンパワーする」カテゴリーにおいては 45 の団体が、総額 700 万カナダドル(約6億円)を受給している。
前述のイコール・ボイスには3年間で 100 万カナダドル (約 8,500 万円)、政治・民主主義女性グループには3年間で 30万カナダドル(約 2,500 万円)が交付されている。
年間で 800 万〜数千万円にのぼるので、相当な規模と言える。
イ コール・ボイスは九人の有給スタッフを抱え、全国に15の支部があり、約 100 人のボラン ティアを抱える。
これだけの組織力があれば、相当大きな活動が実施できることがわかる。
今後は日本においても、女性の政治参画に貢献する活動を行う女性団体への財政援助も 検討課題ではないだろうか。



         
各政党における政治分野における男女共同参画推進のための取組














第824回世界第165位という現実から脱却する第1歩・女性議員を増やすための責任を負うのは政党



   世界第165位という現実から脱却する第1歩

  女性議員を増やすための第1義的な責任を負うのは政党

  


令和元年度 諸外国における政治分野への女性の参画に関する調査研究報告書

令和2年3月 アイ・シー・ネット株式会社 (内閣府男女共同参画局 委託事業)


IV. 総括

オーストラリア、カナダ、メキシコ、大韓民国調査を踏まえた日本への示唆(三浦まり)

本調査は、政治分野における男女共同参画推進法をいかすために、オーストラリア、カナ ダ、メキシコ、大韓民国(以下、韓国)において現地調査を実施し、日本においてどのよう な施策や方策が必要であるかの示唆を得ることを目的とする。本報告書ではさらにアメリ カ、台湾を対象とするコラムを加えて、日本への示唆を多角的に探ってきた。
対象となった4か国は地理的に離れており、統治機構も選挙制度も様々である。
女性議員比率に関しては、高い順にメキシコ(48.2%)、オーストラリア(30.5%)、カナダ(29.0%)、 韓国(17.6%)となっており、列国機会同盟(IPU)による国際順位は 2020 年 1 月現在で順番に 5 位、51 位、58 位、124 位である(191 か国中)。

ちなみに日本の衆議院は 9.9%で 165 位である。
女性議員比率は4か国のあいだで大きな開きがあるが、どの国も日本よりは上位にあり、女性議員増加に関して見るべき制度改革を実践している。
そこで本章では4か国 の概況をまとめ、制度的、歴史的、文化的相違に配慮しながら、女性議員を増やすためにはどのような取組が効果をあげたのかをみていく。
その上で、具体的に日本において実施可能 な方策について論点を整理する。
本章で言及する4か国及びアメリカ、台湾の状況は、特段の注記がない限り本報告書を参照とする。

2.日本への示唆と検討課題

4か国の調査結果を踏まえ、中長期的観点から日本への示唆を引き出していこう。
法的ク オータなど、大がかりな制度改正を含め、効果の上がっている好事例から学べる点を取り出 し、今後の議論のための論点を整理する。

(1)数値の設定と段階的引き上げ 女性議員を確実に増やすためには強制力のあるクオータが効果的であることは、論を待 たないであろう。
強制力の強さは、憲法や法律によって一定議席を女性に予め配分することになる議席割当てが最も強く、さらには法的候補者クオータにおいては罰則が強いほど強制力も強いことになる。
政党が自発的に導入するクオータの場合は、綱領や党則において定められればより実効性を高める。
メキシコがほぼ男女同数を達成しているのは、抜け道のない義務的なパリテ法を実施し たからである。
韓国が日本(衆議院)を追い越したのは、法的クオータの導入による。
2か 国の事例は法律でクオータを定めることの有効性を示す。

他方で、オーストラリアのように 議席数の多い政党が自発的なクオータを実施することも有効である。
カナダの事例は、数値目標であっても、一定の効果をもたらすことを示す。

本報告書のコラムで紹介した台湾の場合は、比例代表において女性は 50%を下回ってはいけないという議席割当てを憲法で規定する。
数値に関しては高いほど効果があるが、実態に合わせて段階的に引き上げることが現実的といえる。
実際に4か国においても、数値や適用範囲、強制力は段階的に引き上げられてきた。


日本では政治分野における男女共同参画推進法において、政党が数値目標を掲げることが推奨されて いる。
国民民主党が一早く 2018年6月に 30%の数値目標を掲げた。
立憲民主党は 2019 年の参議院議員選挙の比例代表において女性を 40%以上とする数値目標を設置した。両党とも、参院選において数値目標を上回る女性候補者を擁立した。


 (参照)        

  参議院






 衆議院







  平成29年10月22日執行
 衆議院議員総選挙・最高裁判所 裁判官国民審査結果調
 平成29年10月27日
 総 務 省 自 治 行 政 局 選 挙 部







法的候補者クオータにせよ、政党クオータにせよ、衆議院において実施する場合には、小選挙区と比例代表の双方において数値を設定することで有効性を高める。
韓国や台湾に倣 うのであれば、小選挙区 30%、比例代表 50%が当面の目標値となろう。
ただし、日本の衆議院の場合は重複立候補が可能であり、重複立候補に限り同一順位登載が可能である。
大政党は小選挙区候補者のほぼ全てを重複立候補者として比例名簿に登載する。
重複立候補者より下位に位置付けられた候補者が当選するには、その政党が小選挙区にて大量当選者を生んでいることが必要である。
つまりは、比例代表において設けた数値を達成するには、重複立候補者より上位に女性を位置付ける必要がでてくる。
あるいは、小選挙区において女性候補者比率が30%以上に満たない政党は、満たない部分だけ比例名簿の上位に女性を登載 するなどの政党ルールを備えることも一案である。
重複立候補・同一順位登載制度自体は法的には例外事項の扱いであり、政党はやらないこ とを選択できる。
しかしながら、拘束式比例名簿は政党内での権力闘争を激化させかねず、 政党側には同一順位登載制度を廃止する動機は希薄である。
これを踏まえると、政党クオー タには限界があり、法的な基盤を整備した方が高い効果を見込めるといえるだろう。
例えば、 比例名簿を男女で区分し、それぞれの定数を同数で定め、それぞれに重複立候補・同一順位登載を含む比例名簿を提出させることが考え得るだろう。


おわりに
オーストラリア、カナダ、メキシコ、韓国と日本の政治的、社会的、文化的背景は相当異なるが、しかしながら女性の政治参画の障壁とそれを乗り越えるための措置に関しては、各国に共通する点が多い。
本調査を通じて、日本よりも高い女性議員比率を達成している国では、相当の努力が多方面において展開されていることが確認できた。
女性候補者を増やすための第一義的な責任を負うのは政党である。
政党の取組姿勢を促すために、日本でも参考に なる方策が多いことも分かった。
また、女性立候補を支援する仕組みも様々なものがあり、 公的機関、政党、民間団体がそれぞれ役割分担をしていくべきであろう。
海外の好事例を参考にしつつ日本で制度改革を行うには、本章で試みたような選挙制度や政治資金に関する法規制や議会規則に関する論点整理が不可欠である。
そうした作業を通じて、多様な制度改革の可能性について共有を図ることが、世界 165位という現実から脱却する第一歩であろう。







第823回 男女共同参画の日本と海外との比較


平成19年版男女共同参画白書

1 各国の特徴

各国の男女共同参画に関する基本法制と担当行政機関,各分野での女性の参画状況,仕事と生活の両立状況について比較すると以下のとおりとなる













(ノルウェー)

ノルウェーは,男女平等法に基づき,1980年前後から様々な男女共同参画推進施策を講じてきており,現在,政治・行政分野及び労働分野への女性の参画が最も進んだ国の1つとなっている。国の推進機関としては,子ども・平等省において男女共同参画を推進する環境整備を行うとともに,男女平等法等の推進・監視機能を担う男女平等・差別撤廃オンブッドを設け,職場等での登用や差別的扱いに関する苦情の審査や解決に当たっている。政治・行政・一般株式会社等,幅広い分野においてクォータ制が導入されているほか,育児休業制度・保育サービス等の子育て支援も充実しており,男女ともに仕事と生活の調和をとりやすい環境が整備されている。

(スウェーデン)

スウェーデンは,ノルウェーとともに,女性の参画が総合的にみて進んでいる。男女共同参画のみを目的とした基本法はないが,統治法2の中に男女共同参画社会を目指す旨の規定が置かれている。行政指導や選挙における男女混合名簿の導入など積極的な取組を行ってきた結果,特に政治・行政分野への参画は非常に進んでおり,1994年には史上初めての男女同数の内閣を形成した。育児に対する多様な支援や女性の就労に対する環境整備も行われており,結婚・出産・育児期を含め女性の就労は当然であり,現在の女性全体の労働力率は突出して高く,1980年の時点でM字カーブの底は解消した。

(ドイツ)

ドイツでは,2001年に公務部門における積極的な女性の地位向上を定めた連邦平等法が制定されたほか,各政党が競ってクォータ制度を導入し,女性議員の増加に努めたことから,国政レベルではノルウェー,スウェーデンに次いで女性の政治・行政分野への進出が進んでいる。一方,仕事と家庭の両立支援に関しては,育児に対する家庭中心の考え方もあり,育児休暇制度は3歳になるまで取得可能であるなど比較的充実している一方,保育施策は十分に整備されていない。ただし,近年では,2005年に政府が公表した「持続可能な家族政策」の中で,時間政策,保育政策,経済再分配政策の混合政策を打ち出し,保育所の拡大等様々な取組を推進している。

(フランス)

フランスでは,1999年に改正された憲法にパリテ原則(男女同数制)として,議員等に関する男女の均等な参入を促進することが明記されていることが特徴的である。管理職に占める女性の割合は比較的少ないが,週35時間労働法により時短やワークシェアリング(仕事の分かち合い)が進んでいるほか,仕事と子育ての両立に関する公的支援も充実しており,早くからM字カーブの底は解消し,男性の家事・育児参加も進んでいる。なお,2007年5月に成立した内閣では,15名の閣僚中,7名が女性となった。

(英国)

英国では,労働条件は労使交渉による決定を基本に置くとの考え方が強いことから,女性が働くことに関しては,平等法制を除くと北欧諸国等に比較して育児休業等制度面の支援が十分ではなかった。しかし,柔軟な雇用に対する企業のニーズの高まりや女性の高学歴化が女性の労働市場への参画・就労を加速し,ドイツと同様1990年代に労働力率のM字カーブの底が解消した。また,近年では,2003年のフレキシブル・ワーク法,2004年の子育て支援10か年戦略等,政府も仕事と子育ての両立支援に積極的に乗り出している。

(米国)

米国では,男女平等,男女共同参画の推進については,1965年に制定された公民権法に起源があり,男女平等のみならず,人種をはじめとする様々な差別を禁止し,雇用や教育の分野で平等実現のための積極的な取組を行ってきた点に特徴がある。このため,管理的職業従事者に占める女性の割合も高い。また,柔軟な労働市場を背景に転職がしやすいことも特徴的である3。英国同様,政府による仕事と家庭の両立支援は充実していなかったが,民間の保育サービス等がこれを代替しており,女性の労働力率をみると,1980年代には既にM字カーブの底が解消している。

(オーストラリア)

オーストラリアは,ニュージーランドに次ぎ世界に先駆けて1902年に女性の参政権が実現するなど,早くから男女平等の意識が国民の意識に根付いている国であるが,近年まで国会議員に占める女性の割合も決して高くはなかった。しかし,1990年代後半以降,労働党により積極的な女性登用の取組がされ,急速に政治・行政分野における女性の参画が進んだ。また,近年は,労働組合等の仕事と生活の調和に関する活動も活発化しており,結果として女性の労働力率も大幅に上昇し,管理的職業従事者に占める女性の割合も高くなっている。

(韓国)

韓国では,日本と同様に女性の参画は政治・行政分野,労働分野とも低調であったが,近年になって,先進的な法制,強力な推進機構が次々と制定・整備され,男女共同参画政策が強力に遂行されるようになった。政府の取組として女性政策を総括する省として女性部が2001年に設置(2005年6月「女性家族部」に発展的改組)され,政治・行政分野でのクォータ制の実施や労働分野での法的整備,制度の充実など,男女共同参画社会の形成に向けた施策が強化されている。ただし,育児支援等は未だに不十分であり,女性の労働力率は日本同様はっきりとしたM字カーブを描いている。

(フィリピン)

経済発展途上国と先進国の状況を一概に比較することはできないが,フィリピンでは,政治・行政分野,労働分野とも,日本に比較して女性の参画が進展しており,男女格差を表すジェンダー・ギャップ指数では世界第6位4に位置している。育児休業等制度面の支援は十分ではないが,政治面ではクォータ制等の取組も見られており,近年国会議員に占める女性の比率は上がってきている。また,全体的に女性の労働力率は低いが,M字カーブの底は1980年代から解消している。

(シンガポール)

シンガポールでは,憲法第12条に法の下の平等を規定するほか,女性憲章に結婚・離婚に係る両性の権利義務や,性的・暴力的犯罪からの女性・子供の保護を規定している。議会議員への女性の参画は,2000年代に入って急速に進んでおり,2006年5月の議会選挙では女性議員の割合が24.5%まで増加した。国民のワーク・ライフ・バランス支援策として基金を創設し企業の補助を行うなど,社会における女性の活躍を促すための政府の取組も進んでいる。

(マレーシア)

マレーシアは,女性が政治及び経済活動に参加し,意思決定に参加できるかどうかを測るジェンダー・エンパワーメント指数(GEM)が2006年現在75か国中55位となっており,全体的に女性の参画が遅れた国といえる。国会議員,閣僚に占める女性の割合は日本とほぼ同程度で低く,女性の労働力率は日本より低い。これらの背景には,子どもは両親や親戚が育てるケースが大半を占めていることがあり,保育サービスの整備や利用は遅れている。ただし,管理的職業に従事する者に占める女性の割合は日本より高くなっている。

(日本)

日本における女性の参画は,国会議員や管理的職業従事者に占める女性割合は諸外国と比較して著しく低い。また,労働力率も欧米諸国に比較してやや低く,はっきりしたM字カーブとなっている等,政治・行政分野,労働分野ともに女性の参画は遅れている。GEMをみると,日本の順位は2006年現在,75か国中42位となっている。

これらの国を地域別に見てみると,ノルウェー,スウェーデン等の北欧諸国は,女性の社会参画が最も進んでおり,男女平等法を整備し,政府主導で女性の活躍に向けた取組を進めている。ドイツ,フランス等の西欧諸国も,クォータ制を導入し,政府が中心となって女性の登用を進めており,各分野における女性の参画は北欧諸国に次いで進んでいるが,具体的施策の内容は国によって様々である。一方,米国等は,平等の確保に基づく施策が進んでおり,ワーク・ライフ・バランス施策に関しては政府よりもむしろ民間企業等のリードで各種取組を進めてきている。アジア諸国に目を向けると,男女共同参画に関する法整備や政府の取組は,ヨーロッパ諸国と比較すると総じて遅れているが,政治・行政分野及び働く場における女性の参画が進んでいる国もあり,フィリピン,シンガポール,マレーシアは,所得水準を考慮しない男女格差の指標であるジェンダー・ギャップ指数でみた場合,日本より上位に位置している。

日本は,男女共同参画に取り組む基本的法制において諸外国に劣らないが,実態として,社会の各分野における女性の登用やワーク・ライフ・バランスが進んでいるとは言い難い。さらに,固定的性別役割分担意識が社会,家庭で根強くあり,それに伴う慣行が多くの場で形成されているため,女性が能力を十分に発揮する機会に恵まれていないこともあると考えられる。










第822回 男女の人口と国会議員の女性議員の比率


 1 男性と女性の人口

      2020年(令和2年)8月1日現在(確定値)

      <総人口> 1億2580万9千人

               男 性       女 性
              61,209千人    64,600千人










2 「男女共同参画社会基本法」及び「政治分野における男女共同参画の推進に関する法律」が

 あるにもかかわらず、なぜ、日本は世界の最下位に甘んじているのだろうか?









男女共同参画社会基本法(平成十一年六月二十三日法律第七十八号)

男女共同参画社会の実現を二十一世紀の我が国社会を決定する最重要課題と位置付け、社会のあらゆる分野において、男女共同参画社会の形成の促進に関する施策の推進を図っていくことが重要である。


(目的)
第一条 この法律は、男女の人権が尊重され、かつ、社会経済情勢の変化に対応できる豊かで活力ある社会を実現することの緊要性にかんがみ、男女共同参画社会の形成に関し、基本理念を定め、並びに国、地方公共団体及び国民の責務を明らかにするとともに、男女共同参画社会の形成の促進に関する施策の基本となる事項を定めることにより、男女共同参画社会の形成を総合的かつ計画的に推進することを目的とする。
(定義)
第二条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一 男女共同参画社会の形成 男女が、社会の対等な構成員として、自らの意思によって社会のあらゆる分野における活動に参画する機会が確保され、もって男女が均等に政治的、経済的、社会的及び文化的利益を享受することができ、かつ、共に責任を担うべき社会を形成することをいう。

(政策等の立案及び決定への共同参画)
第五条 男女共同参画社会の形成は、男女が、社会の対等な構成員として、国若しくは地方公共団体における政策又は民間の団体における方針の立案及び決定に共同して参画する機会が確保されることを旨として、行われなければならない




政治分野における男女共同参画の推進に関する法律

(基本原則)

第二条 政治分野における男女共同参画の推進は、衆議院議員、参議院議員及び地方公共団体の議会の議員の選挙において、政党その他の政治団体の候補者の選定の自由、候補者の立候補の自由その他の政治活動の自由を確保しつつ、男女の候補者の数ができる限り均等となることを目指して行われるものとする。







第821回 解雇・困窮・DV…コロナ苦境、女性を直撃



解雇・困窮・DV…コロナ苦境、女性を直撃

1/18(月) 21:36配信 産経新聞

新型コロナウイルスの流行が長期化する中、立場の弱い女性たちが苦境に追い込まれている。
生活困窮やドメスティックバイオレンス(
DV)に直面し、自殺者も急増。行政支援が届かず孤立する
世帯もあり、さらなる状況の悪化も懸念されている。

「新型コロナの拡大は特に女性への影響が深刻で、『女性不況』の様相が確認される」。
コロナ禍が女性に与える影響を議論してきた内閣府の有識者研究会は昨年11月に
公表した緊急提言で危機感をあらわにした。
 女性たちをめぐる環境の悪化は統計からも明らかだ。
昨年11月の総務省の労働力調査によると、アルバイトやパートなどの非正規雇用で働く人は
2124万人で、同3月から9カ月連続で減少。
同1月以降の減少数は女性が535万人で、男性(279万人)の約2倍となっている。

 厚生労働省によると、コロナの影響に伴う「解雇・雇い止め」は今年1月8日時点で
累計約8万人(見込みを含む)に上り、このうち非正規が約半数を占める。
外出自粛などにより、女性従業員の多い飲食・宿泊業などが大きな打撃を受けているという。  
特に所得の低いひとり親世帯への影響は大きく、支援団体には、当事者らから
「子供たちには2食で我慢してもらっている」「米を買うお金もない」などと悲痛な声が届く。
自粛生活で家事・育児や介護の負担増、DVにさらされるリスクも増大。

内閣府の調査では昨年4〜11月のDV相談件数は、各月前年の1・3〜1・6倍となった。
 
警察庁や厚労省によると、昨年1〜11月(暫定値)の女性の自殺者数は6384人で、
前年同時期より752人増加。同6月から6カ月連続で前年を上回るペースで推移する。
特に同10月は約9割増の879人に上り、40代が147人で最も多い。
原因・動機では、健康問題や家庭問題の増加が目立つ。
 公共政策が専門で自殺問題に詳しい早稲田大の上田路子(みちこ)准教授は
「コロナ禍では若い女性の自殺者が増えており、この層に経済的問題など打撃が集中している
様子がうかがえる」と説明する。

影響が長期化すれば、さらなる状況悪化を招きかねないとして「国は女性たちが直面している
苦悩の実態を把握した上で、生活基盤を整えるための具体的支援策を早急に打ち出す
必要がある」と指摘する。

■夫の暴力…実家も居場所なく  「この先、どう生きていけばいいのか」。

長引くコロナ禍に、西日本に住む40代の女性は苦しい胸の内をこう打ち明ける。
発達障害を抱える幼いわが子2人とともに、夫の住む自宅を離れ、実家に身を寄せて暮らしている。  
女性は結婚を機に仕事を退職。自宅では家事と育児を一人で担ってきた。
夫は感情の起伏が激しく、機嫌が悪いと些細(ささい)なことで激高。物を壊し、
時に自分への暴力となって返ってきた。
子供たちが標的とされることへの恐怖もあり、言われるがままの生活をこなすしかなかった。  
ある日、「口答えした」と難癖をつけられ、手が付けられなくなった。
警察に助けを求め、実家に避難するよう言われた。
だが、実家にも居場所はなかった。  
両親は「育児は母親がするもの」と支援の手を差し伸べてくれない。
食事や洗濯などは別々。
家賃を払うようにも言われる。
仕事を始めたいが、子供たちが通う療育施設は不定期実施で、見てもらえる時間も短い。
そんな苦境に追い打ちをかけたのが新型コロナの感染拡大だった。
 子育ての合間に情報誌やウェブサイトを通じて仕事を探してきたが、経済環境の悪化で
求人は激減しており、短時間で柔軟な働き方のできるアルバイトは見つけることが難しい状況だ。
夫は離婚に応じず、自治体に支援を相談しても、低所得のひとり親世帯が受け取れる
児童扶養手当や、コロナ禍で国が支給を決めた臨時特別給付金も受け取ることはできなかった。  
現在は独身時代にためた貯金を取り崩し、子供の3食を用意するのがやっと。
自分は夜に1食を残り物で済ませ、冬服も2着を着回している。
DV被害者らを保護するシェルターへの入居を希望しているが、どこもいっぱいで受け入れてもらえない。
「妻が子供を連れ去った」と主張する夫から脅迫めいたメールが日々届き、
精神的に追い詰められる状況が続いている。
 夜中、子供たちを寝かしつけ、布団に横たわって天井を見上げるとふと思う。
「首でもくくれば、楽なのかな」。だが自分がいなくなれば、子供たちはどうなるのか。
「どこにも行き場所がない。先を見通すこともできない。
死にたくなる思いを打ち消すのに精いっぱいの生活を送っている」。
女性はそう訴えた。(三宅陽子)


最終更新:






 

   
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